見出し画像

人の優しさは涙の量に比例する。

法政大学の坂本光司先生による「日本でいちばん大切にしたい会社」のシリーズ4。

共感コミュニティ通貨であるeumoの代表新井和宏さんに紹介いただき読み始めたシリーズです。

何と韓国のSamsungがこの本を読んで取材に来られたそうで、その理由が、

「ベンチマークしてきた日本企業が衰退してきた要因と今後自分たちがそうならないためにどうすればいいか。」

と言うことらしく、非常に複雑な気持ちと、ホントそうなんだよなぁという申し訳ない気持ちと、貪欲だよなぁという気持ちがあって。

ずっと追いかけてきた相手を追い抜いた後も、前だけをみるんじゃなくて、なぜ相手が落ちていったのかまで分析して活かす。そういうところが差になるんだよなぁと。

それに対する坂本先生の応答は、

「企業はもとより、どんな組織体でもそうですが、組織がいちばん大切にすべきことを、いちばん大切にしなくなると、その組織体はやがて必ずおかしくなっていく。」

「やっかいなのは、すぐにではなく、ゆっくりと、しかし着実に腐っていくということ。」

まさに真理だなと。
その中で、いちばん大切なことは何か。

「企業経営にとって、いちばん大切なこととは、企業の業績でも勝敗でも技術やシェアやランクでもない。それらは経営活動の結果としての現象である。」

「企業に関わりのあるすべての人の幸せづくり。とりわけ4つの幸せをつくること。1.社員とその家族、2.仕入れ先の社外社員とその家族、3.顧客、4.そして地域住民特に障害者などの社会的弱者。」

この4つを、まずは1から優先して取り組むこと。成果はその結果に過ぎないと。

「どんな時代が来ようとも、人の命の生活に勝る経営学はあり得ない。」

まさにホントそうですよね。経営しているとどこかで「命」というものを見失いそうになります。

業績の悪い会社、5つの言い訳というのも書かれており、

1.景気、政策
2.業種、業態
3.規模
4.立地場所、商圏人口
5.大企業、大型店

つまりすべて外的要因、自分たちは被害者という考え方ですね。

数千社を見てきた坂本先生がたどり着いたこととして、

「人に優しい会社、正しい経営をする会社は滅びない。」

「自分が属している会社に誇りが持てること。そして自分が生み出す製品やサービス、仕事を通して確実に成長してからという喜びざ感じられること。そしてその喜びが家族にしっかり伝わっていることが何よりの社員満足。」

それを実現している会社が、この本のシリーズでは沢山紹介されています。正直知っている人が少ない会社ばかりだと思いますが、それでも上記のような正しい心の経営をされている会社ばかりなのだろうなと。

岩手の小松製菓
茨城の坂東太郎
東京の協和ランドセル
大阪の東海バネ工業
福岡の障がい者つくし更生会

福岡のクリーニング、プラスアルファ
大阪のフレンチレストラン、ルクロ

こんな心に刺さる言葉もありました。

「人の優しさは涙の量に比例する。」

左脳と右脳、父性と母性、理論と感性。
どちらかというと左脳、父性、理論、に陥りがちな経営を、右脳、母性、感性にしていくことがここのところの自分の大きなテーマです。

いつかこの本に紹介されている会社とお仕事できる自分でありたいと思います。

#坂本光司
#日本でいちばん大切にしたい会社

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?