バックボーンの光通信の高速化の見通し

私は前回「光通信は10Gbpsのまま」と言いました。この見通しについては変わりません。通常の用途では、自宅や会社のネットワークから外部ネットワークへの接続で10Gbpsを使い切るのは不可能です。
ただ、見通しを誤る可能性のあるものがあります。8K映像の伝送です。解像度7,680×4,320 色深度12bit 周波数120Hzとなると、無圧縮で約45Gbpsが必要になります。当然H.265で圧縮するので、実際は10Gbpsでも8K映像は見られるかもしれません。その時にキーとなる企業があります。FAANG(GAFAにNetFlixを加えたようなもの)の一角を担うNetFlixです。おそらく8Kにも参入するでしょう。

表向きの光通信のネットワークは10Gbpsで十分のように私は思っています。
しかし、バックボーンと呼ばれる、裏側・裏方のネットワークはどうでしょうか。次が詳しいと思う。
受動光ネットワーク - Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8F%97%E5%8B%95%E5%85%89%E3%83%8D%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%82%AF

表に「NG-PON2」があるでしょう。現状普及しているものがこれだと思われます。上り・下りとも40Gbpsとなっています。これがバックボーンの速度ではないでしょうか。幹線になると、もっと広帯域かも知れませんが。

5Gと8K動画でもっと必要とされるバックボーン帯域

5Gでは下り速度が最大20Gbpsになるともアナウンスされています。実際はノイズ等でそのような速度は出ませんが、複数端末が束になれば、通信局には膨大な通信量が発生するでしょう。そこでバックボーンに使われるのが「NG-PON2+」です。
【アクセス回線10Gbpsへの道】(第8回)25Gbpsの「NG-PON2+」、5G基地局のバックボーン向けに【ネット新技術】 - INTERNET Watch
https://internet.watch.impress.co.jp/docs/column/nettech/1103552.html

記事には下り回線の速度が具体的に書いてありませんが、受動光ネットワークのWikipediaでは下り100Gbps、上り25Gbpsと書いてあります。おそらくこの数字が正しいと思います。5Gネットワークは膨大な無線通信を行い、通信量が膨大になると思われるので、下り通信に100Gbpsが必要になると思われます。
光通信ネットワークは、上り下りが100Gbpsの「100G-EPON」が採用されることでしょう。これで、家庭・仕事場等の近くまで100Gbpsでつうしんができるようになります。

さて、その先ですが、200/400Gbイーサネット技術が待っています。時期的には2025年あたりのようです。
次に英語の記事があります。
Terabit Ethernet - Wikipedia
https://en.wikipedia.org/wiki/Terabit_Ethernet

名称から、テラビット通信をにらんでいるものとみられます。
さらなる高速化から、さらなるイノベーションを起こそうとしているのがわかります。

まとめ

通信量のさらなる膨大化は確実です。それによって、単純にネットワーク環境が快適になるだけでなく、不可能だったことが可能になるのです。
同時に淘汰されるメディアも発生するでしょう。
時代は常に進化します。NetFlixの台頭で地方のテレビ局がどうなるか不明です。もしかして、テレビ電波でのテレビ放送自体が時代遅れになるかもしれません。
言えることは「より便利なものが勝つ」ということです。

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