見出し画像

ひきこもりの居場所は、なぜ特定の人しか来なくなるのか?その2

こんにちは!
ひきこもりの生きる道@茨城です。

ちょうど、この記事はnoteを始めてから2週間後ぐらいに書いています。

僕のnoteは今のところあまり見られていないのですが、その割に沢山の「スキ」がついていて嬉しい誤算です。見てくださっている全ての方に感謝を申し上げます。

今回も僕が参加した複数のひきこもり当事者の居場所で起きていた「特定の人しか来なくなる現象」について考えてみます。

僕がこの記事を書く目的は「ひきこもりの居場所は一筋縄ではいかない」ということと「ひきこもりには色んなタイプの人がいる」という事実を知ってもらいたいからです。

※あくまで個人の経験と体験に基づいて書いた記事なので、ひとつの見方として読んでいただければ幸いです。

特定の人しかわからない話題で盛り上がるから

僕がフリースペースタイプの居場所に参加していた時に参加者の女性から言われた、ある言葉が印象に残っています。

「ここはオタクっぽい話ばかりしているから嫌だ」

僕はオタクっぽい話をするのが悪いとは思いませんが、当事者にお任せのフリースペースタイプの居場所では特定の人しかわからない話題で盛り上がって、その話ばかりするということがよく起きます。

人が集まるコミュニティではどこでもそうですが、他の人が自分のわからない話題でばかり話していたら居心地が悪いですよね。

居場所の参加者同士で盛り上がるのは良いことですが、居場所=公共の場所と考えると、他の人への一定の配慮は必要かもしれませんね。

お役所の雰囲気やイメージが苦手

こちらは保健所などの行政がやっている居場所限定の話ですが、ひきこもり当事者はいわゆるお役所といわれる公共機関が苦手な人が多いようです。

僕のお役所の雰囲気やイメージ
「手続きや書類の書式が決まっているので、自分も型に嵌められる、何かを強制される」
「お堅い雰囲気があって権威がある、入りにくい、利用しにくい」
「怒られたり、お説教をされそう(罪悪感を抱えている人はそう思う)」

あくまでイメージなので実際は違いますが、たしかに公共機関は近寄りがたい雰囲気がありますよね…。僕も保健所の居場所に参加する時は毎回謎の緊張をしていました(笑)

というわけで、行政がやっている居場所というだけで「参加したくない」と思うひきこもりの人は結構多いのかもしれません。

他の取り組みに勧誘されるから

こちらはNPOや民間団体がやっている居場所限定の話です。

居場所をやっているNPOや民間団体はボランティアなど、他の取り組み(ひきこもり当事者向けも含む)をやっている場合があるのですが、居場所に来た当事者を「こっちもどう?」みたいな感じで、他の取り組みに勧誘することがあります。

NPOや民間団体は自分たちの取り組みに自信があるからオススメしたい気持ちがあったり、取り組みを維持するために人数を確保したいという思惑があるのかも。(NPOや民間団体にも事情があるのでしょう)

勧誘されてみんなが嫌なわけではないと思いますが、ひきこもり当事者はそれぞれの事情や自分のペースがあると思うので、様子を見て勧誘するとか、必要そうなら勧誘するとか配慮して欲しいです。

あまり勧誘がしつこいと「ここって居場所だけ利用するのはダメなの?」となって、参加したくなくなりますよね…。

居場所を必要としていないから

僕の母親は保健所が開催している、いわゆる「ひきこもりの親の会」に一時期参加していました。

その親の会は毎回10人以上の親御さんが参加していたので、親御さんを通じて結構な人数の当事者と保健所は間接的に繋がっていたわけですが、その当事者の人たちが保健所の開催している居場所に参加することは、ほとんどなかったようです。

その理由は…
・親が関わっている場所に関わるのは抵抗がある
・保健所などのお役所的な場所が苦手
などもあるけど

親を通じて間接的に繋がっている当事者をなかなか居場所に呼び込めないのは、色んな理由がありそうですが、僕は母を通じて話を聞いているとシンプルに居場所を必要としていない人もいるのでは?と思いました。

必要としていない人をいくら熱心に誘っても来ることはないですよね。

「ひきこもり」という名称に抵抗がある

僕はネットでこそ積極的にひきこもりの発信をしていますが、リアルでは自分がひきこもり当事者だったり経験者であることを自称することはありません。そんな当事者・経験者の方は多いのではないでしょうか?

理由は…
・ひきこもりは他人に説明しにくい状態だから
・ひきこもり=マイナスイメージを持たれてしまうから
・ひきこもりを自称しても得はしない、むしろ損するから

僕は就活をしても履歴書にもひきこもっていたことを書きませんし、面接で空白期間を突っ込まれても、ひきこもっていたと言うことはありません。就職支援でも「ひきこもりはマイナスイメージが強いから避けるように」とアドバイスされます。

ひきこもりを自覚していて、ネットで発信している僕でも場面によっては隠したり決して言わないようにするので、自分がひきこもりであることさえも認めたくないと思う当事者の人は多い気がします。

とすると、「ひきこもり」という冠がついた居場所に行きたいと思うはずがないですよね。

僕が何回か参加した「無職・フリーター・ニート向けの就職支援セミナー」には、ひきこもり当事者・経験者が参加していることが結構あったので、ひきこもりの冠が付いた場所に抵抗感がある人は多いのかも。

まとめ

今回の内容を書いていて思ったのは、ひきこもりの居場所に来る人は、全体のほんの一部で、さらに居場所に定着する人はその中のさらに一部だと思うので、ひきこもり当事者の全体像というのは、まだまだ見えていないのかもしれませんね。

ひきこもりの全体数から、支援や居場所に繋がっている人の数って何%ぐらいなんでしょうかね?

今回も最後まで読んでいただいて、ありがとうございました!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?