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狂った熱で回る

何年かぶりに球場を訪れた。記憶していた神宮球場はなんだかもっと広大で反対側の人が米粒のようだったような気がしたのだが、人が野球をする場所がそんなに果てしなく広いわけもなく、むしろ選手との近さを感じた。気づけばとんでもない試合展開で、自分の推しているチームは負けてしまった。見るものとしては楽しいけれど、先に課題が残る試合。そんな印象が残った。

帰ってしばらくしたら今度は昔からやっているLeague of Legendsというゲームの国際大会で日本のチームの試合が始まった。こちらは残念ながら惜しいということもなく、完敗に近いような終わり方。このゲームにおける日本の立ち位置はトップクラスでは全くなく中断に入れるか否か。その中でも例年一歩一歩前進し、中団には安定し始めていたのが、急に5年くらい前に押し戻されてしまったような。

考えてみればどちらも自分にはなんの利害もないスポーツの試合。それでも熱狂的に応援したり、妙に分析してしまったりと、まるで自分事のように捉えてしまう。ある意味、その熱狂こそを原動力に、社会における大きなマーケットとしてプロスポーツの分野が動いていると見ることもでき、そういうものなのだと思うと、なんだか不思議な気持ちになる。熱狂を原動力にしたタービンを一から作り出す過程を割と頭の方から見ているeスポーツ分野は、尚更妙な感じだ。でもきっと次にスポーツを見る時にも、こんなことはすっかり忘れてまた熱狂するのだろう。

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