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PGA TOURが再開。出来過ぎたドラマへの期待と不安と笑い

PGA TOURがコロニアルで再開

PGA TOURがついに再開しましたね。
13週間の長すぎる中休みを経て見るPGA TOURの選手たちの顔は、明るかったです。
ゴルフ場も、いつもよりも美しく見えました。

コロニアルCCから再開するということも、感慨深いですね。
PGA TOUR開催コースとしては、最も歴史が長いゴルフ場。1946年から続くその歴史は、2020年も続いたということです。

新型コロナウイルス感染症の影響で、ゴルフツアーも大きく変わりました。
果たして無観客のPGA TOURは、同じくらい盛り上がるのだろうか。テレビ中継だとしても、観客の声援があって初めて成立する高揚感があるのだろうか。
バーディーを決めた瞬間、優勝を決めた瞬間、選手たちに戸惑いがないのだろうか。そんなことを考えていました。

選手たちにマイクをつけないほうが良い理由

僕はGOLF TVの英語コメンタリーで見ていたのですが、実況者が、感動を煽るようなオープニングコメントで中継を開始しました。

「私たちは、この中継をお届けできることを、どんなに待ちわびたでしょうか。世界中のトップ選手が、ホーガンの庭に集まっています」
「地元フォートワース出身で、コロニアルのメンバーでもある、ライアン・パーマーと、同じくメンバーのJJ・ヘンリーが、トップでスタートしていきました」

(ライブ映像に変わり、ジョン・ラームが画面に映る)

「ラームを含むトップ選手たちがここ、コロニアルに集っています」

すると、ラームが難しいライから見事なチップイン。

その後、マイクが拾ったのは、ブルックス・ケプカの

Pretty fuckin good there

という、下品な口語でした。

ドラマは、作ろうと思っても作れない。

だからこそスポーツは面白いのだと、朝から笑ってしまいました。

ハロルド・バーナー3世がトップ

今、アメリカは大きな問題を抱えています。
アメリカを始めとする、多民族国家が抱える問題は、コロナウイルスを「そんなことどうでもいい」と言わせてしまうほど。
そんな中で、黒人プレーヤーのハロルド・バーナー3世がトップに立ったということは、大きな意味を持つのではないかと思わせてしまいます。

バーナーは、プレー後のインタビューで

「楽しむこととゴルフが得意。今日はその二つが上手く行った」
「優勝を意識していれば、今日みたいに上手くいかなかっただろう。僕が得意なのはゴルフ。ゴルフがあるから、(発言する)プラットホームがある。まずはゴルフに集中しなくては。実は、ゴルフ場にいることに救われている部分もあるんだ。スタートホールでどフックを打ったから気持ちを切り替えられたのかもしれないね」

とコメントしていました。

ハロルド・バーナー3世のPGA TOUR初優勝が、この大会、なんてことがあるのだろうか。
そんな出来過ぎたドラマへの期待と、そんなに上手くいかないというブルックスコメントに学ぶ厳しさに、一人で楽しんだ金曜の朝でした。

明朝も頑張って起きて中継を見たいと思います。

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