上腕三頭筋について

今回はいわゆる、解剖学について探求し、その中でも上腕の背中側の筋肉である上腕三頭筋について説明してきたいと思います。筋トレをするうえで、何となく筋肉と名前と場所だけを一致して、それっぽくやってるだけでは、やはり効果が薄いのではと思います。せっかくなら、その筋肉について深く知ったうえで、その部位の筋トレをすれば、より効果が得られますし、何より普段の筋トレが楽しくなるのではないでしょうか。

上腕三頭筋は、伸筋群に含まれ、腕を伸ばす際に使われる(収縮する)筋肉の一つです。ですので上腕三頭筋のトレーニングでも、腕を曲げてからの伸ばす動きによって負荷をかけます。(鍛え方は他のサイトで見て下さい笑)

では、なぜ「三頭筋」というのでしょうか。三はもちろん数字の3です。つまり、3つ頭があるということであり、上腕三頭筋とは、上腕にあるつのからなるなのです。この「頭」とは何かというと、筋肉の単位のようなもので、意味としては1個2個などと同じようなものです。

では、なぜ「3頭」というふうに3つで一括りにされているのでしょうか。これは結論から言うと、3つの頭が同じ部分に停止するからです。

ご存じの方もいるかと思いますが、筋肉には起始と停止があります。文字通り、弦のような形をしている筋肉のスタートとゴールです。このうち、起始は体の中心部に近い方を言い、収縮するときに動きが小さいです。一方、停止は体の中心部から遠い方を言い、収縮するときに動きがより大きいです。

では、その”三頭”について詳しく説明していきます。上腕三頭筋は背中から見て、内側から順に、長頭内側頭外側頭からできています。

1⃣ 長頭

長頭は、3つの中でも長い繊維の筋肉であり、ここをしっかりと鍛えることで腕回りを太くさせることができます。

長頭の起始は肩甲骨の関節下結節で、肩甲骨の外側の方にある、出っ張りの下の方の部分です。3つの中で長頭のみ、肩甲骨に起始を持ちます。停止は尺骨肘頭で、尺骨とは前腕にある2つの骨の小指側の骨であり肘の出っ張っている部分にあたります。

この尺骨は、上腕の骨である上腕骨とはつながっていません。上腕にある筋肉なのに、上腕骨と連動していない前腕の尺骨につながっているのです。すなわち、上腕三頭筋を鍛えるときには、前腕の動きもしっかり意識することが大切であるということです

2⃣ 内側頭

内側頭は、3つの頭の中でもあまり表面上に出ることがなく、カットが見えづらい筋肉でありますが、より内側にあるため、ここをしっかりと鍛えることで、より芯の太いがっちりとした腕にすることができるのです。

内側頭の起始は上腕骨の後面であり、停止は同じく尺骨肘頭にあります。外側頭の際にも説明しますが、内側頭は上腕骨に起始を持つので、肩関節の動きを使って収縮することができないのです。

3⃣ 外側頭

外側頭は、3つの中で最も表面にカットが現れやすく、一番鍛えがいのある部分でしょう。ここを鍛えることで、隆々な腕にすることができ、また二の腕のたるみの改善に最もつながりやすい部分です

外側頭は上腕骨後面に起始を持ち、尺骨肘頭に停止します。

先ほども説明しましたが、内側頭と同じように、外側頭も上腕骨に起始を持つので、肩関節の動きを使って収縮することができません。肘関節の動きを使うことで、収縮しなければいけません。

最後に

上腕三頭筋のトレーニングをする上で、意識するべきことをまとめました。

①肩関節(長頭を鍛えるために)の動きを意識する。具体的に言うと、肩甲骨を支点にするように、(腕を曲げて)上腕の背中側をしっかり伸ばし、ストレッチを効かせる。

②尺骨肘頭に3つの頭がすべて停止するので、肘をしっかりと固定し、前腕のみを動かし、(腕を伸ばし)筋肉をしっかり収縮させる。

③3つの頭が停止する部分がある、尺骨は小指側にある前腕の骨なので、筋肉を収縮させるさせるときは、特に小指と薬指で動かすことを意識する。

以上の3つを意識してトレーニングすれば、より効率よく筋肉を鍛えることができるでしょう!ただただ、動画を見て真似するように筋トレするだけでなく、しっかりと体の部位を1レップ1レップ意識しながらストレッチ・収縮することで、効果は間違いなく倍増しますし、日々の筋トレがより楽しくなること間違いなしです! 是非、このことを意識して筋トレしてみてください。今まで、同じように筋トレしてた方も、もしかしたら味わったことない筋肉痛が来るかもしれませんね!!