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私の将来の夢

いくつになっても夢は持ち続けたいもの。

小さな夢から大きな夢まで規模は問わないとして、
大人になるまでの間、いくつもの夢を願って、そのうち何個が叶ったでしょうか。
私は強欲なタイプなので、たくさんの夢に溢れて、
その夢が抱えきれずにこぼれ落ちまくり、その落とした夢を数えて憂う日々を過ごしております。
割と叶った夢の方が多い気がするんだけどね。

小学生の頃、帰り道に将来の夢を聞いてみた時、
「たこ焼き」
と答えられたことがあります。

「え?たこ焼き?」
「うん」
「たこ焼き、焼きたいの?」
「いや、たこ焼きになりたい」
「たこ焼きのたことか?」
「いや、たこ焼き」
「たこ焼き自体に?」
「うん、たこ焼きになりたい」

話にならねえと思いました。
熱々に熱せられた鉄の円形を施された型に油を引いて、より熱々のステージを完成させてから、
小麦粉を水で溶いたシャバシャバの液体と、スカスカで油っぽい天かす、人工的な加工を施されて本来の姿を留めていない上に刻まれてしまった紅生姜。
エイリアンさながら謎の粘液と吸盤を全体に侍らせたたこを中に放り込まれて、
熱が入るまで鉄の先端が尖った棒で刺しては転がされ、刺しては転がされを繰り返す。
拷問です、シンプルに。タコゲーム。
しかも金払って材料揃えるから、損しかないじゃん。タコゲーム。

てか最後食べられるじゃん。
散々拷問を受けた後に、窒息するほど鰹ぶしやらソースやらをかけられて、人間の歯に上下プレスされて破裂。
無惨な姿にされて、胃酸に溶かされてターンエンドです。
そんな人生の終わり方でいいのか、君は。

「ひかりちゃんは将来なにになりたいの?」
「私は、ゲームセンターかな」
「へぇ」

そうです、アライも話にならなかったのです。
幼い頃から母親にゲーセンに連れられる日々で、騒音の中でぬいぐるみがたくさんあったり、大きな筐体のゲーム機がずらっと並ぶ非日常感が好きでした。
そんな非日常を日常にできるゲームセンターの「店員さん」に強い憧れを抱いていたみたいです。
そんな両者話にならない会話をしていると、あっという間に家につきました。

今ゲームセンターで働きたいかと言われると、考えるから1時間欲しいと言うと思います。
働くゲーセンの会社の系列や立地、ターゲット層、なにをメインにして展開しているところかまで教えて頂いた上で考えさせてください。
格ゲー筐体だらけの喫煙OKゲーセンはごめんなさい、ちょっとあの、ごめんなさい。
音ゲー筐体が充実しているゲーセンは働かせてください。
2階はカードショップで、土日は大会が開催されているゲーセンは本当に働かせてください。千尋が湯婆婆に懇願する勢いでお願いします。
カードショップでマウントを取り合うオタクに「大丈夫?おっぱい触る?」って
仲裁に入ってオドオドするオタクの姿で3合白米行かせてください。

今や自分のやりたいことを仕事にしてしまったけど、
まだまだアライの夢は叶いそうにありません。
小さな夢、大きな夢、たくさんありますが、
まずは、まずは、

オタサーの姫になりたいです。

そんな将来の夢「オタサーの姫」の女が辛いもの食べてます。
どうぞよしなに。

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