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脳卒中発症後、麻痺側の手足を動かさないことによって起こる痛み

よしながです。

今日は、脳卒中(脳梗塞・脳出血・くも膜下出血・脳腫瘍など)発症後
麻痺側を動かさないことによって生じる痛みについてを書こうと思います。


脳卒中発症後に生じる痛みの原因は様々あります。
片手症候群、中枢性(視床・脳幹・皮質)、末梢性などありますが、
今日は、麻痺側を動かさないことによって生じる痛みについてです。(くどい🙏)

麻痺が重度な場合に、動かしたくても麻痺のある手足を自発的に動かすことが難しい方もいらっしゃいます。
その場合には、非麻痺側の手や足を使って、動かすように試していただけたらと思います。

麻痺手足を動かさないことによって、どうして痛みを生じるの?


関節の不動自体が神経系の可塑的変化を惹起し、 痛みの原因になる。

麻痺側の不使用によって、受容野間の縮小が生じ、 病的痛みを惹起する可能性がある。

・不動により皮膚の表皮に分布する末梢神経の増加し、機械的刺激に対する痛覚過敏および熱痛覚閾値の低下が起こり痛みを感知しやすくなる。表皮におけるNGF(Nerve growth factor)産生の増加がみられることは、慢性的な痛みの原因となる。

などが原因として、挙げられます。

前回、脳卒中麻痺の手足のむくみ 〜 セルフケア 〜でもお伝えしたのですが、

身体を動かさない(筋肉を動かさない)ということは、
むくみ が起こりやすくなります。

麻痺手足を動かさないことによって、むくみが起こり、動かしづらくなることで動かさなく(動かせなく)なり、拘縮を作り出してしまうこともあります。

そうすると、脳卒中による損傷部位以外の脳の灰白質が減少してしまいます。

そのことは、痛みの出現や、麻痺の回復の妨げとなってしまいます。

動かさないことによって悪循環が生じる

そのため、学習性不使用(動かさないでいることを学ぶこと)に起因する
脳の運動関連領域の縮小化することを防いで、その領域を 拡大・再組織化させることが重要となります。

言い換えると、麻痺側の手足を出来るだけ使用して、脳の可塑性を促すことが重要です。

麻痺があると、手足を動かすことは大変な努力です。
歩くことが出来ている方は、(どれぐらい麻痺側の脚に体重がのせられているかは置いておいて)足を使うことができますが、手は、日常生活の中で使えないと動かす機会を作らないと全く動かさずに生活するようになってしまいます。


動かさないことによる痛みを予防することと、麻痺を回復させるには、
麻痺側を動かすことを習慣化すること頻回に麻痺側を使用することが大切ですので、日常生活の中に、パターン化して取り入れられる工夫が出来るといいですね。

日常生活に取り入れる工夫として


①時間を決める もしくは タイミングを決める

(例:トレーニング時間を決める,テレビを見ている時に手を動かす,朝起きた時にはバンザイをする,トイレに行った後に廊下を何往復して脚を使う時間を増やす)

②麻痺側を使う動作を決める

 (例:電気のスイッチを押す,麻痺側の手(腕)で椅子を引く,パソコンのエンターボタンだけは麻痺側の指で押す)

③普段、非麻痺側だけで行っていること(麻痺側を使わない方が楽に出来ること)に麻痺側も使用し両手で行う

非麻痺側の手で麻痺側の指を持って電気のスイッチを押す,コップを持つ手に麻痺側を添える


人によって麻痺の状態も、日常生活の範囲も様式も違います

同じ名前の病気でも、脳の傷害範囲は全く異なることもありますので、
人と比べずに、ご自身のできることから始めてみることが大切です。

ご自身にとって簡単にできることではなく、ほんの少しだけ(ここポイント)難易度が高いことを選ぶことが、麻痺の回復にとっても望ましいです。

そして、何より、続けられること が大切です。

麻痺側を使用する・麻痺側を動かしてあげることで、不動による痛みを予防しましょう。


hikari整体サロン
吉永 光恵


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