丁寧に丁寧に文字を綴る⭐︎
丁寧に生きていきたい。
それは文章を書く上でも同じだ。
丁寧に文字を綴ること。響きを魂で感じながら書くこと。文字の間に風が通り抜ける道をつけること。
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『銀河鉄道の夜』の中に活版印刷所が出てくる。わたしは文字が好きだ。だから、小さい頃、あのたくさん文字が置かれた棚を見た時、ここに行きたいと思った。どこにあるんだろう?わたしも文字を拾いたいな。そんなことを真剣に思いながら何度も見返した。
活版印刷が出来る印刷機がついた本が出ていると知って、やっとこの日が来たと張り切って夢中で組み立てた。
やってみると上手に印刷するのは難しかった。でも、楽しかった。文字の種類がもっとあったらいいなと思いながら眺めるだけでも幸せな気持ちになった。
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文字と言ってもいろいろある。
解読出来ないような古代文字もそう。シンボルのような文字も。誰かがなんらかの理由で描いたものにとても魅力を感じる。
それがただの落書きであったとしても、その人はその時何かしらの思いでそこに記したのだとしたら、その人が生きた証として刻まれたその文字は尊いものだ。
文字は面白い。
ヒエログリフは書記の書き方が微妙に違ったりする。この人のヒエログリフは好きだな!この人は丁寧だな……とか読めないけれど面白い。だから、とても美しい文字を書かれた方を見つけると本当に感激する。
博物館で誰も見ていない展示品があった。何分経っても誰もそれを見にこない。巨大な展示品の方が迫力があるからだろう。みんなそちらに流れていってしまう。
もったいないなぁ。このヒエログリフ、すごいキレイなのに。品があって、形も美しい。彫り方も最高。ずっと見ていられる。
わたしはしばらくその文字を眺めていた。
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文字には不思議な魅力がある。だから楽しいし、美しい。アルファベットも筆記体で書かれたものや装飾された文字はとても芸術的で惚れ惚れする。昔の挿絵などにある絵と調和した頭文字なんて、それだけで物語ができそうなくらい世界が凝縮されている。とにかく美しい。
わたしはそんな魅力的な文字を綴って、美しい織物を織るように物語を生み出していきたいなと思う。
魂の言葉を。宇宙の響きを。
そんなことを思いながら、今日も心の言葉を綴っている。
丁寧に丁寧に生きていこう。
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