青を探しに

ドラえもんの青を探しにゆきませんか　　石田柊馬（『セレクション柳人２ 』）

アインシュタインがこの世界で大事な問題は、「この宇宙が友好的かどうか考えること」と言っていたらしい。

この宇宙は友好的なんだろうか。

強く吹く春の風の中で前のめりになりながら考える。宇宙は私に友好的だろうか。少し嫌っていやしないだろうか。なんか今日は君のこと好きだな、と感じる日も宇宙はあるだろうか。

魂の問題でもなく、幸せがどうとかでもなく、この宇宙は友好的かどうか、で考えるってちょっと面白いなと思った。

それは、ほんとはドラえもんは僕のことどう思っていたんだろうあの時、と考えることになんだか近いような気がする。あのとき、ふと差し出しされた完璧に整った丸い手は、厳しさだったんだろうか、優しさだったんだろうか。
青に触れた日。