【第3章|闇の継承者】〔第3章:第4節|咆哮〕
ぶっちゃけ――囮班に取っては喜ばしい事象であった。
傷つけないよう殺さないよう気を遣っていた対象は、改造人間であったことが発覚――そのまま斬り刻んで良い――どころか逆に、絶対に世に出してはならない、危険極まりない滅殺対象になったのだ。
グレンはその通り――『殺して良い。寧ろ殺せ。絶対に村の外に出すな』と命じた。
十字剣が役に立つとき。
――デメリットを言うなれば。
「割とこいつら、力強いじゃん!」
人間にしては――平均年齢が高めだった人体にしては、数値にせずとも大