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大学ファンドの役割

大阪大学や東京大学などの大学投資ファンドの新設、企業への投資が増加傾向にある。

主な投資先は研究開発型のスタートアップ企業である。コロナウイルスの影響により、これまでスタートアップやベンチャー企業に投資してきたVC(ベンチャーキャピタル)・大企業が投資のリスクを減らしてきているからだ。

研究開発型のスタートアップ企業などは、事業化が完全に進んでおらず安定的な収益が見込まれないために、投資を受けることが難しい。それを大学ファンドが支えているというわけだ。さらに、現在では大学ファンドが他大学発スタートアップにも投資をしている。

具体的なファンド規模として、大阪大学は約100億円、東北大学は約80億円もの投資を行っている。

そもそも大学がベンチャー投資をする意味とは?

主な理由は二つ

①大学の資金不足

維持費などによる毎年の莫大な支出により大学の経営は悪化。特に国立大学のそれは私立大学よりも深刻であり、国立大学の学費も年々高くなっている。

②産業競争力強化法の施工

アベノミクスの施策のうちの一つ。日本経済再興のために、ベンチャー企業などへの投資を促進する目的とする。それにより、大学は国からの投資資金を得ることができ、景気に左右されにくい投資を行うことができる。


以上二点の理由により大学が投資を行い、リターンを得ようとするのである。

銀行やVCからの投資先の選定がますます難しくなった現在において、この動きは両者ともにウィンウィンの関係性を作り上げることができると考えられる。もちろんそれは投資先のベンチャー企業が拡大、増収をできたらの話であるが。



(※写真:ダイヤモンドより)



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