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データサイエンティスト養成読本『ビジネス活用編』の4章を全公開します

Hikaru Kashidaです。
2018.10.30発売の 『データサイエンティスト養成読本』の第4章を執筆させていただきました。せっかくなので、僕が執筆した章についてこちらのnoteで全文を公開しようと思います。

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以下原文です。


序文

メルカリはいま世界的に急成長をみせるCtoC市場において、グローバルにサービスを展開している会社です。この環境での事業運営においては、データドリブンかつ圧倒的なスピード感を持った意思決定が要求されます。世界で競争するための人材が続々とジョインする中で、データ分析組織とデータ分析者はどのように振る舞うべきでしょうか。本章ではメルカリで取り組まれている意思決定を最速化する体制や、データリテラシーを組織に根付かせるための取り組みを紹介します。

筆者紹介

樫田光(Hikaru Kashida)
https://twitter.com/hik0107

2016年に中途でメルカリ入社。データ分析を通して国内/米国の両事業の企画支援・戦略立案を行う一方、BIチームのマネージャを務める。

メルカリへのジョイン以前は、外資系戦略コンサル、スタートアップ取締役などでのビジネス経験を経たのち、データサイエンスに興味を持ち30歳でプログラミングの勉強をはじめてデータの世界に転身。好きな言語はPython。

Section1.
BIチームとデータアナリスト
ミッションは「意思決定力MAX化」

メルカリと開発組織の全体像

メルカリはフリマアプリ「メルカリ」をはじめとして、各種のCtoCサービスを展開する会社です。国内最大のフリマアプリである“メルカリ”を日本で運営しているほかに、US・UKなどでも同様のコンセプトのCtoCマーケットプレイスMercariを展開しています。

USのサービスに関しては、Palo Altoにあるローカルのオフィスでの開発と同時に、日本オフィスでも開発を行っています。そのため、日本オフィス社内のプロダクト開発チームは、大きく2つに別れています。

 国内のメルカリアプリの開発を行うチーム(通称「JPチーム」)
US Mercariの開発を日本国内で行うチーム(通称「US@Tokyoチーム」)

会社の特徴としては、まず上記のとおりグローバル志向であることが挙げられます。社内にも多国籍なメンバーが多く、関わるプロダクトによっては海外とのやりとりも頻繁に発生します。

もう1つの大きな特徴として、会社としてもサービスとしても、非常に成長のスピードが早い点が挙げられます。執筆時点でメルカリは5歳の若い企業ですが、サービスのダウンロード数は1億件、登録MAU(Monthly Active Users)は約1,075万人を超えています。

この成長のスピード感は、メルカリで働く上での1つの醍醐味である一方、データ分析チームを含め社内の組織構造では、スピードへの最適化を必要とされるシーンが多く存在します。

筆者について

筆者はメルカリに2016年初期にデータアナリストとしてジョインしました。
入社してからの1年はUS@Tokyoチームで、Mercari USのための分析をしていました。その後、2017年4月から現在まではJPチームで分析をしています。

データ分析チーム全体を率いるマネージャとしての業務をしていますが、自分の時間の半分は実際の分析に使うプレイングマネージャ・スタイルで働いていて、分析の勘所が鈍らないように腐心しています。

続いて、筆者の所属する、メルカリ内で分析を行う専門チーム“BIチーム”の組織について説明します。

メルカリ内の分析を一手に担う専門部署

「BI(Business Intelligence)チーム」はメルカリでの分析を専門に行う部署で、社内のさまざまな判断・意思決定を定量的な分析から支える役割を担っています。所属するメンバーは基本的に「データアナリスト」と呼ばれています。社内的には「BI」という呼称で浸透しており、チームのロゴシールなども存在します。


現状、BIチームの人数は決して多くなく、少数精鋭のチームです。ただ、これからの展開に鑑みて、積極的に採用を行い、メンバーを増やしているフェーズです。日本国内だけでなく、USオフィス(Palo Alto)とUKオフィス(London)にもそれぞれ現地のBIチームが存在します。

ミッション・プリンシプル

分析を専門とするチームを運営するうえで、チームのミッションをどのようにとらえるかは、非常に重要だと考えています。

なぜかというと、“データ”という言葉からは、できること/できると周囲から期待されることが非常に幅広くとらえられます。そのため、自身のスコープと存在意義を明確に規定しておかなければ、業務内容が薄く広くなってしまい、本当にフォーカスしてやるべきことを見失ってしまうからです。

メルカリのBIチームのミッションは「意思決定力MAX化」という言葉で表されると考えています。社内における

- 経営
- 事業
- プロジェクト
- 施策・UX/UIの変更

といったさまざまなレイヤーの意思決定の確度・スピード・納得感(これらすべてを“MAX化”という言葉で括っています)を、定量的なファクトを使って高めていくことが自分たちの存在価値であるととらえています。

逆にいえば、アウトプットの結果が何らかの意思決定に対してインパクトを与える可能性が低い分析などは、最低限に抑えられるように腐心しています。

メタファーとして考えてみると、すごく心配性の人に「明日、雨降りそうって聞いたけど降水確率って何%?」と聞かれるとします。「90%と10%だったらどう変わるの?」と聞き返したときに「どっちみち傘を持って行く」という回答になるようであれば、その場合は結局、意思決定は変わらないので、分析する必要はないと判断します。

数字やファクトというのは、時に必要をこえて過度に頼られる可能性があるので、分析の必要度合いは見極めるように注意しています。

データアナリストの役割

次にBIチームの業務内容について、最初に簡単に紹介します。

BIチームは、メルカリの組織内ではプロダクト開発部の一部として存在しています。プロダクト開発部は文字通りプロダクト、弊社の代表例でいえばフリマアプリ「メルカリ」などの開発と改善などを行い、サービスの成長を目指す組織です。

部内にはプロダクトマネージャ(以下PM)、エンジニア、デザイナー、データアナリスト、マーケターなどが在籍しており、少人数のプロジェクトを組成して各プロジェクトごとに施策のPDCAを高速で回しています。データアナリストは、主にこのPDCAの“Plan”と“Check+Action”に深く関わっています。

"Plan"に関しては主に次図のようなことをデータ分析を通して支援していきます。

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メルカリのデータアナリストチームのヘッドが、分析を中心に徒然書いていきます。長文・図表多め。 お仕事や相談などはTwitterのDMへどうぞ => https://twitter.com/hik0107 / 出版した本 : https://amzn.to/2GmsHnD
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