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二十二煎目:茶道の種類や流派はどのように分かれているのですか


ぶくぶく茶のような地域独特のものを除いても、いわゆる茶道として知られるものにはいくつかの流派が存在します。主流となる千家流を中心に、その独自の特徴やスタイルを整理してみました。

茶道の主な流派

表千家(おもてせんけ)

表千家:千利休の孫、宗旦の息子たちによって始まった流派で、最も保守的な流派とされています。「侘び茶」の精神を色濃く受け継ぎ、簡素で静かな美しさを重視します。お茶はあまり泡立てません。

裏千家(うらせんけ)

千利休の四男、宗室が開いた流派です。海外や学校教育、カルチャーセンターでの普及活動にも力を入れており、最も開かれた流派とされています。着物やお道具も華やかな印象があり、お茶はしっかりと泡立てます。

武者小路千家(むしゃこうじせんけ)

千宋旦の次男、宋守が開いた流派で、表千家と同じく保守的な流派といわれています。無駄を省いた合理的な所作が特徴ともいわれています。着物も目立たない控えめなものが好まれ、お茶もあまり泡立てません。

その他の流派

茶道にはこれらの大手三家以外にも、多くの流派が存在します。例えば、小堀遠州による遠州流、表千家から派生した織部流などがあります。これらの流派もまた独自のスタイルや教えを持ち、茶の湯の多様性を示しています。

お点前にも種類がある

茶道には椅子スタイルの「立礼(りゅうれい)」や「行座(ぎょうざ)」もしくは「座礼」のように畳を想定したものなど、いくつかの形式があります。立礼とは椅子を用いて茶事を行うスタイルで、よりカジュアルなシーンで利用されます。一方、行座は床の間を用いて行われるより正式なスタイルです。
ぶくぶく茶の基本は立礼ですが、座礼のお点前もあります。

それぞれの流派で使用する道具や作法の違いはありますが、どの流派も日本の伝統的な美意識や礼儀作法を重んじていることは同じです。そういう意味では、どの流派でも茶道の基本となるものは同じだと言えるでしょう。

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「ぶくぶく茶とは|福を呼ぶ、琉球伝統の茶道」普段着物研究所 https://www.daily-kimono.tokyo/p/blog-page_22.html

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