銀座_八五_3

透き通る

寒くて、朝、布団から出るのが、億劫だ。

布団の中の暖かさをキープしたまま移動したい。しかし、そんなわけにはいかず、ぬくもりとはお別れして、冷たいフローリングの床に裸足で降りる。すぐに靴下を履いて、体を動かせば、なんとか大丈夫なのだが、布団から出るまでが一苦労だ。早く、春が来ないかな。

今週は、銀座に行った。

目的は「銀座 八五」というラーメン屋である。

銀座 八五

東銀座駅から徒歩5分。11時20分ごろにお店に着いたのだが、すでに25人くらい並んでいた。待つしかない。行列に並ぶのは久しぶりだ。この日は、そこまで寒くなかったので、外で待つのも耐えられる。並んだ瞬間に、また数人後ろに連なった。

ぼくらが店内に入れたのは、約1時間後。

店内はラーメン屋というよりか、老舗の割烹料理屋とフレンチレストランを組み合わせたような上品なおもむき。席はカウンターの6席のみ。現実世界から隔離されたような隠れ家感にワクワクする。

厨房には4人いて、それぞれの役割をテキパキとこなしている。手元は見えないが、なにかの作品を作るかのような丁寧さでラーメンの盛り付けをされていた。自然と静かになる。しばらくすると、「中華そば」が店員さんの笑顔と共に到着。

銀座 八五 6

(中華そば 850円)

どうですか?このラーメン。

透き通ったスープに、きれいに並べられた具材たち。ほんとうに、芸術作品のよう。

麺は細麺で、濁りのないスープは、心まで透き通るようなすっきりとした味わい。チャーシューは、柔らかすぎず、かといって固すぎず。絶妙な噛み応え。表面にのったコショウもいいアクセントに。

ぼくも一緒に行った友だちも、黙々とラーメンをすする。言葉など交わさずとも、満足感が伝わってくる。

食後に、店員さんに頼めば、つめたいほうじ茶がいただけます。中華そばは、もちろんおいしかったのだが、店員さんの接客も気持ちよくて、並んだかいがあるというのは、こういうことをいうのかもしれない。

その後、「Manneken」でワッフルを食べ、友だちがかねてから行きたいと言っていた「銀座珈琲店」にて休憩。ひとつひとつの席が区切られ、半個室のようになっているので、話もしやすい。値段は銀座価格だが、たまの外食なので、この日ばかりは財布の紐も緩む。

なんやかんや、3時間くらいいた。

帰りに、ポメラニアンを散歩させていた知り合いの人にたまたま会って、触れ合う。柔らかいクリーム色の毛は、いつまでも触ってられる。いやー、元気が出た。別に落ち込んでいたわけではないけど。動物の持つ癒しパワーは絶大だ。

家の近くのセブンイレブンに寄って、「僕のマリ」さんのエッセイをネットプリントで印刷。

僕のマリ サービス

ほんとうに面白い。スラスラと読める。そして、笑える。紙で読むと、作った人との距離が近くてなんだかいい。



#エッセイ #コラム #日記


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