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スポーツや夜景を撮るなら要チェック! シャッタースピードって何?

こんにちは!井上です!
運動会スポーツの試合暗い場所での写真をキレイに撮るのは、カメラ初心者にとってなかなか難易度が高いもの。
止まっている被写体や昼間の写真に比べて、ブレてしまうことが多いからです。どうすればブレることなく、しっかりとピントの合った写真が撮れるのでしょうか?
この記事では一眼写真のクオリティを高める重要なポイントの一つ、シャッタースピードについて解説します。

①シャッタースピードと写真の関係性

カメラは、シャッターボタンを押した時だけ、奥にあるセンサーに光が当たり、その瞬間が写真として残ります。
写真適切な明るさにするために、センサーに光を当てる時間を調整する仕組みになっています。それは、「1/1000秒(0.001秒)」という目にも止まらない時間から、「1秒」といった長めの時間まで、状況によって変わってきます。
この時間を、「シャッタースピード」と呼んでいます。

例えば、夜など暗い場所では、十分な光を取り込むためにシャッターを長く開かなくてはなりません。つまりシャッタースピードは遅い設定になります。一方、晴れた日の屋外のような明るい場所では光がふんだんにあるので、速いシャッタースピードの設定が可能になります。

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※同じ条件(マニュアルモード F2.8 ISO200)で早いシャッタースピード(右写真 1/800)と遅いシャッタースピード(下写真 1/20)での比較。シャッタースピードが速すぎると光量が足りないため暗い写真になります。

②写真が「ブレる」のはどうして?

写真がぶれる理由は大きく2つあります。

②ー1 被写体ブレ

撮影中に被写体が動くことでブレてしまう「被写体ブレ」。これはカメラ側ではなく、被写体の動きの速さによるものです。明るい場所でも、子どもやペットが走っているシーンなどはブレてしまいがちです。

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※シャッターを切った瞬間、被写体の動きが速くセンサーに残像を残して記録さてしまう例。被写体が流れたような写真になります。

②−2 手ブレ

撮影中にカメラを持つ手が動いてしまうことでブレてしまう「手ブレ」。遠くのものを撮る場合や暗い場所で撮影する際はブレてしまいがちです。

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※画像全体にブレが及んでいます。暗い場所での撮影時に起こるブレ。これは、主に光量不足が原因となってシャッタースピードが低速となり、写真がブレてしまうパターンです。

③シャッタースピードの変わり方

シャッタースピードは、文字通りシャッターの速度を指します。1/60、1/125、1/250などと記され、シャッターを開く時間(秒数)をあらわします。例えば、「1/60」は、「1/60秒間シャッターを開いてセンサーに光を取り込む」という意味になります。分母の数字が大きいほどシャッターの速度が速く、よりブレのない写真が撮れます。たとえば1/1000秒以上ともなると、眼では捉えられない決定的瞬間も写真にすることが可能です。

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一方、1/60以下のシャッタースピードは、低速シャッターと呼ばれ、写真にブレが出やすくなってしまいます。ましてや1秒以上のシャッタースピードとなると、手持ち撮影でブレのないシャープな写真は撮れません。一般論ですが、低速シャッターでは、撮影に三脚を使用することが望ましいです。

④ブレない写真を撮るには?

ブレを解決するためにはシャッタースピードを速くする、ということが分かったかと思います。そのためにはどういう方法があるのでしょうか。

④−1 Tv(シャッタースピード優先)で撮る

こちらは以前の記事で紹介させていただいたモードです。
シャッタースピードを上げて設定さえすれば手ブレの危険性が回避できます。少し応用編のモードですが、シャッタースピードのことが分かっていれば怖くありません。
自分でシャッタースピードの秒数を設定すれば、それ以外はカメラが自動で調整してくれるモードです。
例えば、子どもの運動会のかけっこなど、絶対にブレた写真にしたくない時、ブレない高速シャッタースピードに固定して撮影できます。撮影時の明るさや被写体の動くスピードなど条件にもよるので、事前にいろいろ試して適切なシャッタースピードを探してみましょう。
目安として、天気の良い日の屋外で子どもや動物が走るところを撮るなら1/500秒以下、夜景やイルミネーションを撮るなら三脚を使用して1秒以上に設定するのがオススメです。

④−2 ISO感度の設定を変える

カメラではISO感度という「光に対する敏感さ」を数字で設定することができます。この数字を高く設定することで暗い場所でも明るく撮影することができます。つまりISO感度を上げればシャッタースピードを速くすることも可能です。

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同時にシャッタースピードを上げることも可能。大掛かりな三脚などを持たず、手持ちでブレさずに撮影したい!という時は、ISO感度を上げて撮影しましょう。ただし、ISO感度を上げすぎるとノイズ(ざらつき)が気になる場合もあるので注意が必要です。

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※ISO感度を25600まで上げ、手持ちで撮影

④−3 フラッシュ(スピードライト)を使う

例えばカメラのフラッシュを使うことで暗い場所などで足りない光量を補うことができます。何よりシャッタースピードを速くすることができるので、ブレの発生を抑えることができるのです。ただ、フラッシュはブレ対策に有用ですが、やみくもに使うと撮りたかった雰囲気と変わってしまうこともあります。

フラッシュをたいた時

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肉眼で見た印象

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⑤シャッタースピードが分かると表現の幅が広がる

シャッタースピードは、単にブレを防ぎたい時だけに意識するものではありません。設定を変えることで、写真の雰囲気をがらりと変えることもできます。

違いが分かりやすいのが、水の写真。シャッタースピードが1/40秒の写真では水の流れが写り、勢いを感じさせますが、1/3200秒だと水滴が見え、まるで時間が止まったような写真になります。どんな写真を撮りたいかによってシャッタースピードを決めることでよりこだわりの作品を撮ることができます。

このようにシャッタースピードの仕組みが分かると、それを利用した面白い写真が撮れるようになります。例えば光の動きなどの軌跡を映す「長時間露光」は、シャッタースピードの特性を利用した撮影方法です。光の動く軌跡を上で説明した「被写体ブレ」として写し撮り、非日常的な世界を演出できます。

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逆に、シャッタースピードを上げることでレースの順位を確定するゴール地点の決定的瞬間や、水しぶきがはねる様子など、肉眼では見えない瞬間を写真に撮ることもできます。シャッタースピードを細やかに設定でき、豊かな表現を演出できるのは、スマホでは難しい一眼カメラならではの特権ですね。
同じ状況でシャッタースピードの設定を色々と試したいなら、「Tv(シャッタースピード優先)モード」がオススメ。シャッタースピードをマスターして、写真撮影の奥深さを堪能しましょう!


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