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ココロコネクト【不幸も幸福も人間関係から生まれる】

42歳のリーマンに刺さった漫画・アニメを紹介します。

僕は社内のDXを推進する仕事をしていますが、世の中、デジタル化などといいつつも、本当に面倒くさいのは技術的な困難さとかではなく社内の政治関係です。ITを入れると、ある部署の稼働は減るけど違う部署の稼働が増えるなんてことがよくあります。ここで「トータルでは稼働が減るからいいじゃん」なんて言おうものなら大変です。二度と顔を見せるな!となります。

たかが仕事にどこまで拘るのかと思ったりもしますし、技術的に楽しいことをしたいとも思うのですが、現実はやはり人間に振り回されます。

そんなかんじでとかく人間関係は面倒くさいのですが、逆に、すべての幸福は人間関係だともいいます。無人島で100億円持ってても意味がないように、人間の不幸も幸福もすべて他者との関係性の中にあります。アドラーさんの言うとおりですね。

さて、今回はそんな人間関係を恐ろしく深堀りした作品として「ココロコネクト」を紹介しようともいます。

ココロコネクトは学園モノ。5名の高校生が、人格が入れ替わったり、若返ったりといった不思議な出来事に巻き込まるお話です。

この歳になると、だんだんと学園モノがきつくなってきますが、この作品はとても楽しめました。理由は物語としての完成度の高さです。ひとりひとりの心理描写がほんとに見事で。一体全体、どういう思考をしていたら、架空の人物をここまで深く描けるのかと感嘆します。

ふつう?の作品では、テンプレ的なキャラ付けが多いと感じます。陽キャとか陰キャとか、お嬢様とかツンデレとか。陽キャは陽キャらしく振る舞い、それ以上の深堀りはあまりしない。そんなステレオタイプな作品が多いのではないかと思います。

ですが、この作品はほんとに深い。普通の学園生活のなかでは見られない可愛い部分や怖い部分を、これでもかこれでもかと際立ててきます。本音と建前、自分と他人、それぞれの想い。そんな細かくて儚い人間描写を、「不思議な出来事」というスパイスをつかって、いままで食べたことがない極上の料理に仕上げています。

特に印象深いのは永瀬が段々と壊れていく描写です。ネタバレすると面白くないので細かい部分は伏せますが、「永瀬が永瀬であると分かってやれるからだ!」からのあの展開、フウセンカズラはちょっとひどすぎると思います。物語が進むに連れ「あいつが一番危ういな」という言葉の意味が重く深く伝わってきます。ですが、ただ壊れていくだけではなく。その救いもまた人間関係に帰着していきます。

やっぱり不幸も幸福もすべて人間関係から生まれるのだと思います。

そんなわけでDXといったとき、ともすれば技術論に陥りがちですが、人間関係がやっぱり大事なわけです。ひたすら面倒くさいですが、うまくいったときの達成感も人間関係から生まれてくるものです。

おわり。

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