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ご先祖さまに激怒された話
ゴールデンウィーク真っ只中、お墓参りに行く方も多いのではないでしょうか?
わたしに霊感があるわけではないですが、昔から不思議な体験をすることがたくさんありました。今回はその一つである、ご先祖さまに怒られてしまったエピソードをご紹介します。
このお休みを機会に、あなたが少しでも自分のルーツに想いを馳せてくだされば嬉しいです。
お墓参りをバカにする
我が家では、最低でも年4回は家族そろってお墓参りに行く。とくに父は「ご先祖さまを大事にせなあかん」が口ぐせの人で、毎晩お仏壇に向かって念仏を唱えるのが日課だ。
小さいころからそれが当たり前だったので、お墓参りへ行くことになんの不満も抱いていなかった。
しかし、思春期になるとそうもいかない。
休みの日には部活もあるし、友だちとも遊びたい。
そもそもあれ、ただの石では?
そこにわたしはいません〜眠ってなんかいません〜
そういう歌も流行ったやん?
ヒイルカの反抗期、到来である。
高校3年生になると大学受験の勉強で大忙しになった。
第一志望の合格ラインには程遠かったので、1日15時間は机に向かっていた。
すべての時間を勉強に費やしたい。そうしなければ合格できない!
今の自分からすると「そのやる気、大人のわたしにも残しておいてほしかったよ」と感じるほど、18歳のわたしは必死である。
こうなると、家族で行くお墓参りにも行く意味を見出せないでいた。
「時間のむだやから行かない」
可愛げのないJKだ。その言葉を発したときの、両親の悲しそうな顔をよく覚えている。
高校3年生、毎年欠かさず行っていたお墓参りにわたしは一度も行かなかった。
大学受験の末路
センター試験(現:大学入試共通テスト)を無事に終え、ついに大本命の入試日を翌日にひかえた。
たくさん勉強したし、あとは神様に祈るだけ。
母からもらった、パワーストーンでできたブレスレットのお守りを、何度も何度もさする。
なんなら、お仏壇にも熱心に手を合わせていた。
あれだけ大口を叩いていましたけども。
目に見えない力にすがりまくっていた。
そんなわたしをあざ笑うかのように、その日の夜、奇妙な現象が二度起きる。
①お風呂場ですべって転ぶ
受験生にとって「すべる」や「落ちる」は禁句だ。しかも、わたしは今までお風呂場ですべったことはただの一度もない。よりによって入試の前日に、こんな漫画みたいな初体験をするとは。心の中で泣いた。
②母からもらったブレスレットが突然ちぎれる
この現象を母もとなりで見ていた。しかし、お互いにあえてなにも言わず、バラバラになったパワーストーンを拾い集めることに。あまりにも縁起が悪い。心の中で泣いた。
ここまできたら、この先の展開は想像していただいた通りだ(いろいろと省略)。
わたしは結局、第一志望に合格できなかった。
ご先祖さまに怒られる
不合格だと知ったあと、母からはただ一言だけ、こんな言葉をかけられた。
「明日1人でお墓参りに行っておいで」
お墓参りへ行くか行かないかで、試験の合否が決まるとは思わない。しかし、とにかく行って、今までの無礼をお詫びしよう。目が覚めたようにそう思った。
翌日、となりの県にある父方の墓地へと向かう。いつもは家族と車で行くため、当然1人で行くのは初めてだ。電車とタクシーに乗り、普段とは違う角度からの風景をボーッと眺めていた。
無事に到着し、ご先祖さまを供養してある1番大きな墓石をタオルでピカピカに磨く。そして「失礼なことを言って申し訳ありませんでした」と謝罪した。
まさにそのときだ。バサッと大きな音と、後頭部に何かが当たる感触。そして激痛が…!
頭を抑えながら一瞬うずくまり、前を見るとカラスが遠くへ飛んでいくのが見えた。どうやら、カラスに蹴られたらしい。
驚きすぎて「あほう、あほう」と言われていたのかどうか、まったく覚えていない。しかし、ご先祖さまに「あほう!」と怒られてしまったと直感した。
毎年きちんと行っていたお墓参りをバカにしたわたしは、ご先祖さまからきっちりお叱りを受けたのだった。
自分のルーツを大切にしよう
このできごとがきっかけとなり「いつお墓参り行く?」と、率先して家族にアンケートを取るまでになった。
親しくなった人にはこのエピソードを話し「ご先祖さまに挨拶したほうがいいよ!」「自分のルーツを大切にしたほうがいいよ!」と、気まぐれプチ布教活動も行なっている。
遠くに住んでいて、なかなかお墓参りに行けない人もいるだろう。今はお墓を手放す人も増えているという。
それでもやっぱり、心の中で会話して日々の感謝を伝えることが大切だと感じている。今生きている自分は、数えきれないほどの人たちが営んできた生命の結晶であるのだから。
それから、自分があの世へ行ったとき、子孫にもそういった関係性を続けてほしいなぁという下心もあるのは、ヒミツである。
おわりに
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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