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【日本MMA希望の星】平良達郎解説【Fighter's File】

*この記事は執筆者の個人的な考えや推測が多く含んでおり、また格闘技関係者から直接話を聞いて執筆したというものではなくただの一格闘技オタクが書いたものであるため間違った情報が書かれている可能性があります。もし間違いやご指摘、誤字脱字があった場合はコメントなどで教えていただけると嬉しいです。
 またこの記事内で選手や格闘技関係者の敬称を省略している場合があります。予めご了承ください。


1、はじめに

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今年の2月5日、日本MMA業界に嬉しいニュースが舞い込んできました。

第8代修斗フライ級チャンピオンの平良達郎選手が世界最強のMMA団体であるUFCと契約をしました!
この平良達郎選手とはいったいどんな選手なのかこれまでのキャリアを簡単にまとめると、

MMA戦歴プロアマ通じていまだ無敗
21歳で修斗フライ級王座戴冠

とすさまじい経歴ですがさらに若干22歳でMMA世界最高峰の舞台であるUFCとの契約をしたこれからの日本のMMAを引っ張る存在です。

そんな平良達郎選手についてこれまでや強さのポイント、これからのキャリアなどを簡単に解説していこうと思います。
(UFCって初めて聞いたぜとかUFCって名前だけは知ってるよという方はこの記事を読む前に筆者が書いたUFC紹介記事を読んでおくとこの記事の内容などがスムーズに理解できるのでお勧めです!)



2、平良達郎 ”THE Supernova"

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 170㎝ 10勝0敗(3ko 5sub 2判定)
 現修斗フライ級王者
日本MMA界の超新星。歴史ある修斗の舞台から堀口恭司以来の世界を狙える傑物が現れた。兄の影響で地元沖縄県にあるジムに通いだした平良は、元修斗王者でありRIZINバンタム級王者の扇久保の兄弟子に当たる松音良太にその才能を見出されトレーニングに励みめきめきと頭角を出していった。
フライ級では長身である170㎝の恵まれた体格とリーチの長さ、そして勝利数の内半分を占める寝技での決定力が最大の武器だ。

また平良はMMAではプロアマ通じて現在無敗だが、キックボクシングと柔術の大会にも出場経験がありどちらも全勝しているため、現在格闘技キャリアすべてで正真正銘の無敗である。

そんな平良達郎選手のおススメ試合修斗フライ級タイトルマッチでの一戦で相手は当時王者だった福田龍彌選手との対戦です。

この試合のおすすめポイントは、王者の福田選手相手に実力差すら感じるほどの平良選手の圧倒的な試合運びもそうですが、この試合後の福田選手の次戦にも注目ポイントがあるからです。
この試合後福田選手はDEEPに行き、現DEEPフライ級チャンピオンの神龍誠選手と試合をしました。
この神龍選手も平良選手とおなじく将来の日本のMMAを背負って立つ選手であり、どのような戦いをするのかが注目されていました。
将来の日本MMA界を引っ張る2人が同じ相手と戦うということは一ファン的には非常に楽しみな一戦だったので皆さんも是非見てみて下さい。


また他の平良達郎おススメ試合のYouTubeを貼りますのでそちらも是非見てみて下さい。



3、平良達郎のファイトスタイルの特徴

そのファイトスタイルの特徴はスタンドではオーソドックスに構え長い手足を生かしてのカーフキックと左のジャブを軸に相手との距離感を測りながら試合を組み立てていきます。
また近距離や相手が打撃が強いストライカーの時はインローを蹴る場合があります。これは相手が打撃を打つ際や飛び込みをする場合にあらかじめその足に攻撃をすることで意識を散らす効果があります。

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またミドルキックやハイキック、威力のある右のパンチも打てるためフライ級では大きい170㎝のリーチで打撃を打てること自体が大きなアドバンテージです。

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そして一番の強さは相手の攻撃をギリギリまで見れる目の良さと、相手のアクションに対しての反応の良さです。
相手の攻撃をギリギリまで見れることで鋭いカウンターが出来たり、組むまでのアクションがきれいにつながります。
また相手の攻撃に対しての反応が非常に早く、相手のローキックなどの攻撃に対してその攻撃をキャッチしてすぐにテイクダウンして組みに移行することができます。
それらの武器を存分に生かしたのが平良選手の必勝パターンです。

➀リーチの長さを生かした攻撃で打撃戦で相手にプレッシャーを与える。
②プレッシャーを受けた相手が出したローキックや大ぶりのパンチに対してカウンターでテイクダウンを取る。
③スクランブルに持っていき一本を獲る。

それが如実に出たのが清水清隆戦です。
清水選手は当時修斗フライ級1位で元パンクラスフライ級王者のベテラン選手で当時平良選手はただの無敗の強い若手と思われていたので、この試合は清水選手有利な戦前予想でした。 
しかしこの試合で平良選手は清水選手の得意の飛び込んでの打撃に対して鋭いカウンターを合わせたり、以前から注目されていた組技の強さを存分に発揮したことで大いに株を上げる一戦となりました。

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➀清水選手が飛び込みの打撃のモーションを見せる。
(すでに2ラウンド前半で平良選手がグラウンドで有利に立っているためポイント的に不利な清水選手は攻めなければ勝てない状況。)

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②飛び込みの打撃に対してカウンターの右ストレートを入れる。
(このカウンターは相手の攻撃をよけてからパンチを打っているのではなく、パンチが当たる前にカウンターを打っている。)

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③状態が崩れた相手に素早く組みついてテイクダウンを獲る。
(この時ある程度組み技の準備が出来ている状態で組んでいることや打撃のプレッシャーを与えてのテイクダウンであること、相手が早くスタンドの状態にしたいことから隙が生まれやすく一本がとりやすい状況でテイクダウンが出来ている。)


そんな既に完成されているスタイルを持つ平良選手の弱点的なものを強いて言うなら、まだ苦戦らしい苦戦をしていないことが弱点なんです。
もう国内レベルでは誰も太刀打ちできない平良選手ですがその内容は接戦らしい接戦もしておらずどんな相手でもきっちりと勝っています。
ですがこれから挑むUFCは正真正銘世界最強の舞台なため、現時点で平良選手がコテンパンにやられる可能性だって十二分にあります。
だからこそ世界のレベルを知るために、ついこの前まで同門の現修斗バンタム級王者岡田遼選手と一緒にアメリカ修行に行っていました。
世界のレベルを感じてまた一回り以上強くなった平良選手に期待です!
(海外修行の様子については平良選手、岡田選手のYouTubeチャンネルに上がっているので気になった方はチェックしてみて下さい!)




4、平良達郎の今後

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平良選手の今後のキャリアの予想としては、UFC以前のキャリアで名前のある選手を倒したことや世界的にも名が知れ渡っている団体のチャンピオンであるなど目立った戦績を残していない事から、同じくらいの立ち位置のフライ級の他の選手たちと戦ってランキングを上げるだろうと考えられます。

そんな平良選手のUFC初戦の情報が発表されました!
相手はアメリカ人のカーロス・キャンデラリオ選手

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身長リーチともに170㎝、戦績は8勝1敗(2ko 3sub 3判定)
ボクシングとレスリングに優れ、何より身長とリーチがあまり平良選手と変わらないことが特徴です。
試合を見た感じ伸びのあるストレートが強力で蹴りも頻繁に蹴ります。ハイキックで相手の体勢を上にあげてタックルからのテイクダウンとパウンドが強力ですが、下からの寝技の対処には難ありといった印象です。

お互いUFC初戦でありますが平良選手があっさりと勝つのではないかと筆者的には思っています。
ここを一本やKOといった印象的な勝ち方で突破することでより上位の選手と戦うチャンスが増えますので、頑張ってほしいです!


5、おわりに

今回の記事はいかがでしたでしょうか。
今後の日本MMA界を引っ張っていくどころかさらに、日本MMA界の悲願である日本人のUFC王者戴冠にすら大いに可能性がある平良選手の今後の動向に今一度注目です!

またこの記事や今までのnoteに対しての感想や意見はドシドシお待ちしていますので、コメントやTwitterで反応していただけるととてもうれしいです。泣いて喜びます。

ここまで読んでいただきありがとうございます!


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