#35 視力はよい方です

健康診断では身長体重の測定が基本だが、その他にも身体に関わる様々な検査がある。私が中学生の頃には上半身の長さを測る座高の測定もあったがいつの間にかなくなったらしい。それ以外にも感覚器官に関する検査があり、そのうち私の得意分野だった視力検査は印象に残っている。

視力検査では、ドーナツの一部がかじられたような形をしている様々なサイズのランドルト環を片目で見つめ、どこがかじられているのか方向を口で答えたり、または指で示したりする。口でいう場合は別によいのだが、指で答える場合、右手だと右側にかじられた部分があると答えるときに手首を最大限に回さなければならない。そうして無理やりの体勢をとっているとき、客観的にみて羞恥心を抱いてしまう。

それは小学生ごろまでの話で、最近だと片目を押さえるための黒いスプーンがなくなり、また、距離を取ってポスターを見る形式から顕微鏡のような要領で覗き込んで検査する形式に代わっていた。私が高校生の頃からだった気がする。この方が、待っている人によるカンニングを防止できるためより正確な検査ができるのでこの変化はよいことだと思う。

どんな検査形式にしろ、私は視力がよい。どの検査でも1.0を下回ったことが無い。私が通っていた高校は県内随一の進学校であるため、地元の公立中学にいたときよりも断然眼鏡率が高かった。たしか、クラスの半分以上は毎日ではないが眼鏡をしていたと思う。高校では頭がよい方ではなかったが、眼鏡率が高い中で視力がよかったことは唯一のとりえだった。

また、高校で同じ部活の同期は私のほかに6人いるが、毎日ではないが全員眼鏡を使用していた。だから、部活でみたほうがその優越感が高く感じられた。同級生がコンタクトを部室でつけているのを見て、今までの生活でそういった事には一切無縁であったなあということに気づかされた。

そういった中で、私がなぜ視力が悪くならないのか時間を経て疑問に思った。他の人と同じようにスマホも見るし勉強もしてきたが相変わらず視力はよい。

日頃からしてきたことの一つに、昔から周りの大人に「暗い所で勉強するのはやめなさい」的なことを言われていたから、電気をつけてゲームしたりしていたので目への刺激は少なく済んだのだろう。

中学生まではそれに従っていたが、途中から、暗闇の方がリラックスできるなと思い始め、暗い中でもスマホやパソコンを見る生活になった。まだ影響が出ていないだけかもしれないが、相変わらず視力はよい。暗闇でも視力がよいのは、おそらくスマホやパソコンの画面の明るさを最低まで落としているからだ。

あるとき、他の人のスマホ画面をのぞくことがあったが(もちろん本人の了承はある)、とても明るくて驚いた記憶がある。その画面の明るさはマックスになっていた。こんな明るさで毎日画面を見ていたらさすがに目が疲れるだろうというのはすぐに分かった。

画面を暗くしていると、外出した時に画面が見えづらくなるが、最近はそんな中でもすこしだけ画面の明るさを上げる程度で収まっている。

あと、画面の配色を黒メインにしている。アプリや検索エンジンの画面設定に白黒を反転できる設定がある。大体最初は白に設定してあり、これを黒に変更することでそもそもの画面が暗くなり目への負担を減らすことができる。

こんなかんじで画面の明るさを工夫することで暗闇でパソコンをしても視力は落ちていない。これらは視力にはいいかもしれないが、同時に性格も暗くしてしまいそうな気がする。

私はもともと明るい方ではないから、もとから暗い方が好きなのだろうか。暗すぎると寝られないという人もいるらしいが、私はそのような状況でも普通に寝られる。北欧でも、天井に電気があるのではなくて間接照明があるように、たしかに暗い方が好まれることもある。

でも、客観的にみたら暗い所にいる人は落ち込んでいたり性格が暗い人だと思われそうだ。他の人からの見られ方や与える印象を考えれば暗い所にいるのは辞めた方がよいのかもしれない。

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