#28 一つのことに対して飽きるまでの時間が長い

調べ物をしなければいけないが中々力が入らない。やらなければいけないのに先延ばしにして後で見つかるだろうという思考になる。直前になると結局何も調べずに終わることがある。どうしてこんなにも調べ物にのめり込めないのか。

新しいことを知るというのはエネルギーがいる。エネルギーを持って行くのが難しいが、具体的にいうと、今有る方向から新しい方向にベクトルを変更するのにエネルギーがかかるのだろう。かといって新しい情報の方向へ向かわないと代謝が行われないからそれを仕向ける働きが必要になってくる。それが所謂「飽き」である。人間は飽きるから次のステップに進み変化を進めていき全体社会としても循環が生まれる。それはメタ的に捉えると流行やトレンドというものになるのだろう。飽きることで様々な情報やコンテンツに触れバランス良く生活を進めていくことができるのだろう。

一方で私の場合はどうであろうか。他の人と比べてあまり飽きが来ない。あまりに飽きないから昔はまった音楽やYoutubeを視聴するしアニメ主題歌を聴く。自宅での朝食メニューは生まれてから23年間変わっていない。飽きる人もいるだろうが、私は全く飽きない。反対に、旅行などでいつもと違うメニューとなる方が嫌である。そういった意味では、私はいつもの習慣を大事にしたい人なのだろう。

特に寝る場所については家の方が安心する。だから、学生の頃から修学旅行や部活の合宿など自分の家で寝られないときは少しストレスを感じた。いつもの日常と違う体験をすることがわくわくする人もいるだろうが、そういった人とは正反対だと思う。

夜も早めに家に帰りたい。事前に予定が組まれていれば別に大丈夫だが、このくらいに帰るだろうという時刻を過ぎてしまうとどうしても帰ってしまいたくなる。そうしていると友達がいなくなっていくのであまり良くないと思う。しかも、本当に楽しければ時間が多少遅くなっても心配にならないのでそこまで楽しんでいないということになるのだろうか。

習慣の話は一旦やめて飽きの話に戻る。飽きが中々来ないことに対して全面的に悪いわけではなく、実は、物持ちが良いと捉えることができれば飽きが来ないこともポジティブに捉えることができるのではないか。

私は高校時代、3年間同じ上履きを使い続けた。私の高校では3年間上履きを使い尽くしてボロボロになった上履きをガムテープで補強している人がよくいる。中には、新しい上履きにする人もいる。だが、私はそこまでボロボロにならず1足の上履きを使い続けた。3年間同じ上履きを使い続けると現役合格できるという迷信があり、私も半分それを信じて同じ上履きだったが、浪人した。結局1浪しても第1志望にに受からなかった。あくまでも迷信であると思った。

腕時計も結構使っている。以前腕時計の電池交換に行く機会があったのでその前に説明書を見たら、保証期限のところに、11年前の日付が書いてあった。そんなに使っている割にはかなりきれいである。

進研ゼミで小1の頃もらったコラショの目覚まし時計も高校生くらいまで利用していた。途中からめざましのコラショの声が低くなってきて怖くなってきたので使うのをそこでやめた。

Tシャツは高校で使ったクラスTシャツや文化祭体育祭のTシャツを利用している(もちろん部屋着や運動着として)。高校を卒業してから5年以上たつが着れるまでは着るつもりである。

こんなに飽きが来ない理由として、普段からあまりお金が使える状況ではないからである。私は金持ちの家に生まれたわけではないしお金は無駄に使いたくないタイプである。趣味にお金を投じる人々にとっては理解しがたい話かもしれないが、別に趣味にお金を使わないから死ぬわけではない。

ただし、お金を使った方が趣味の幅も広がるし、経済的にもそちらの方が良いことは知っている。私が早く上履きをだめにした方が上履き屋が儲かるし、早く腕時計や目覚まし時計を壊した方が時計屋が儲かるし、Tシャツを早く捨てた方が洋服屋が儲かる。モノを粗末に使った方が経済は良くなるのだろう。SDGs的にはいかがなのだろうか。

新しいモノに出会えるから新しいモノへの耐性がつきやすいのだろう。だが、近年ではインターネットが進みゲームも時計も辞書も読書もスマホ1台で済んでしまうし、各種サービスも以前よりは手軽に受けることができる。情報の流れも速くなっているから今まで新しいモノに自分から触れなかった人も身近になってくる。そうすると、調べ物でも自分のやる気次第で差が出てくる?

ネット情報だと無形なので消耗することはない。消耗の代わりに忘却になるのであろうか。有形の消耗を前提にしていると新しいモノがどんどん入ってこなくなるから忘却を前提に新しい情報に手が伸びるように自分を変えた方が良いのだろうか。



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