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子供はご褒美でやる気を失くします

ひぐらし坂の母でございます。

数年前に中学受験を終え、無事に開成中学に合格しました。
このnoteでは息子の中学受験を振り返り、親子のメンタルを最強にするための考え方をお伝えしています。

中学受験は究極的には【親子のメンタル】が重要です。
特に【母親のメンタルが9割】というのが私の持論です。
このnoteの基本姿勢はプロフィールをご覧ください。

さて。
身も蓋もないことをお聞きしますが、お子さまをモノで釣ったご経験はありませんか?
「宿題を終わらせたらゲームしていいよ」とか。
「テストで90点以上だったらマンガを買ってあげるよ」とか。
でもこのせいで、お子さまがかえってやる気を失くしてしまう危険性があります。
ご褒美もやり方次第では猛毒に・・・

条件つきでやらされているのはNG

こんなフレーズ、よく聞きませんか?
子供が勉強をしないのでゲームを買ってあげると言ってやらせた、とか。
テストで90点以上だったらお小遣い上乗せしてあげる、とか。

本当にお気持はよくわかります。
子供のことを思って言っているのに、時間の無駄遣いのようなことばかりしてやるべきことを全然やらない!
本当にイライラしますよね。
結局夜になっても宿題が終わらないとか、挙句の果てには「コンパスを忘れた」とか言い出して宿題ができないとか。
早めに行ってくれれば学校に取りにいけたものを、夜になるまで遊んでいるからこういうことになるのよ!みたいな。

でも、こういう時に常にモノで釣っていると、本当にそのうちモノでも釣れなくなってしまいます。

「何かがもらえるから、何かをする」という条件つきでの行動はいつしか、何かをもらうことが目的となってしまうのです。
いつまでもゲームを買い続けますか?
マンガを買い続けますか?
お小遣いをあげ続けますか?

もっと面倒なのは、そのうちご褒美では動かなくなってしまうことです。
最初はご褒美目的でもやれたものが、ご褒美があってもどうでも良くなってしまいます。

例えば、時給2000円で書類をシュレッダーにかける仕事があったとします。
(別にこんな訳のわからない仕事でなくても良いのですが、自発的にやりたいと思えない仕事ならなんでも良いです)
時給は1時間ごとにもらえます。
最初の1時間は「こんな作業で2000円もらえるなんて楽勝!」という気分になるかもしれません。
でも、おそらく3時間は持たないでしょう。
お金をもらっても、やりたくないわぁ~・・・という気分になりますよね。

そうなのです。
自発的にやりたいと思っていないことは、ご褒美があってもそのうちやらなくなるのです。

自分で選ぶ

では、どうしたら子供はきちんと勉強するのか。

これはなかなか難しいことです。
一日二日でどうにかなるものではありませんが、すくなくともモノで釣るよりは効果的なやり方があります。
それは自分で選択させること。

「学校から帰ってきたら、算数と国語、どっちを先にやる?」
と聞いてみてください。

ゲームか勉強か、ではないのです。
算数か国語か、なのです。
もうすでに勉強をするという前提で話が進んでいる状態にします。

それでも子供は急には動かないでしょう。
当然のようにゲームをし、マンガを読んでいるかもしれません。
でもそれでも良いのです。
お母さんはここはじっと我慢です。
お子さんは心の中でちょっと引っかかっているはずなのです。
「あのとき自分で算数を先にやるって言っちゃったな・・・」って。

お母さんに「算数をやりなさい!」と言われているときは、他人から強制されていることだったのに、自分が「算数を先にやる」と言ってしまった瞬間に自分で決めたことになっているのです。

これは子供の心にじわじわ響いてきます。
自分で選んだことは、なんとなく無視できないものです。
たとえその日はきちんとやらずに終わったとしても、お母さんがガミガミ言うのとは違う感触が心に残ります。

翌日も、その次の日も、同じように子供に選ばせます。
「基礎トレと、SOの見直しどっちを先にやる?」
「理科と社会のコアプラ、どっちを先にやる?」
なんでも構いません。
子供に選択肢を振る時点で、すでにフィルタリングしておくのです。

勉強や学校に関することはすべて自分で選んでもらいます。
小さなことでも良いので、子供に自分で選んでもらいます。
どっちのノートが良い?
どっちのペンが良い?
どの学校が良い?
もちろんその選択肢はきちんと親が考えて与えることが大切です。

自分で選んだことは自発的にできるものです。
先ほどのシュレッダーのお仕事のたとえ話に戻ります。
時給2000円では続かなかったシュレッダーですが、同僚や友達がどうしても今日中にすべての書類をシュレッダーにかけなければならない状態になっていたとしたらどうしますか?
「大変そうだから手伝うよ!」と声をかけてしまったとしたら?
おそらく何時間かかってもシュレッダー仕事ができますよね。
誰かにやらされるのではなく、自発的にやっているわけですから時給がなくてもできるのです。

小さな、簡単なことからで良いので、自発的に自分で選んでやっているという状態を作るのがポイントです。

逆手にとってみる

ここからはネタとして読んでください。

「いやいや、そんな甘いことではウチはダメ」と言うご家庭もあるかもしれません。
では奥の手として、ご褒美を逆手にとってみてはいかがでしょう?
これは私はやったことがないので飽くまでも思い付きであることはご承知おきください。
むしろどなたか実験してみて、結果をお知らせいただけたら嬉しいです。

ゲームをやめない子に「毎日必ず1時間ゲームをしなさい。そうすれば100円あげる」と言ってみてください。

おそらく子供はめちゃくちゃ喜んでゲームをすると思います。
ゲームができたうえに、100円までもらえるなんて夢のようです。

最初の1週間は本当に1時間ゲームをしたら100円あげます。
次の週は、「ごめん、悪いけどお金がないから50円でいい?」ということにします。

その次の週は「マジでお金がなくなったから10円でいい?」と。

そしてその次の週は「ごめん、もうお金あげられないわ」と。
そうすると子供は
「なんだよ!お金もらえないならゲームなんかやるかよ!」と言ってやる気を失うかもしれません。

実はこれ、有名な逸話をパクっています。

ある老人が、隣の空き地で、放課後に子供たちが毎日野球をするので、騒がしくて困っていました。

そこで老人は実に巧妙な計画を思いつきました。ある日、子供たちにこう言いました。

「君たちの野球を見るのがとても楽しくていつも家からみているんだよ、これからここで毎日野球をやってくれたら、100円あげよう」

遊びにきたのにお金がもらえるということで、子供たちはびっくりしましたが、その後一週間、老人は毎日100円をあげました。翌週老人は、

「すまんがお金に余裕がなくなってきてね。これからは毎日50円にするけど、それでいいかね」
といいました。子供たちの一部はしぶしぶでしたが、また翌週も毎日、野球をしにきて50円をもらって帰りました。翌週、老人は

「すまんが、今日からは10円にさせてもらうよ。お金がなくなってきたんだ」
といいました。もともとそこで遊ぶのが目的だった子供たちは、まあしょうがないかと思いその後も野球をしにきました。数日後、老人は

「悪いが、今日からもうお金はないよ、ついにあげるお金がなくなってしまったんだ」
と告げました。すると、子供たちは、怒って文句を言い出しました。

「冗談じゃないよ、ぼくたちがタダで遊んでやるとおもっているの?もうきてやらないよ」。

それ以降、子供たちは二度と隣で野球をしなくなりました。
老人は1000円ちょっとで、騒々しい子供たちを追い出すことができたわけです。


— 内的モチベーションと外的モチベーションについてのある調査結果

この逸話通りにきれいに片付くとは思えませんが、
「もっとうまくできないの?」とか
「もっとスコアをとりなさい」とか
「もっと早くクリアしなさい」とか、
積極的にウザすぎるくらいにゲームに干渉して命令するのもやる気をなくさせる良い方法かもしれません。
ただし、この方法でゲームをやめたとしても勉強に意識が向くかどうかは別問題です。

むりやり取り上げるとか、むりやり勉強をやらせるような強制力でねじ伏せるのはかえって逆効果ですから、うまーく子供のメンタルを読みながら方向づけできると良いですね。

どなたか【ゲームしたらお小遣いを与える作戦】または【積極的にかかわって命令しまくる作戦】を実践した方は結果をお知らせくださると嬉しいです。
もちろん自己責任でお願いいたします(笑)

ちなみにウチはそもそも家にゲームが無い環境なので、子供がどれほど病的にゲームにハマるのか理解できていないところもあります。
元も子もない話ですが、そもそも家にゲームがなければ良いんです
あなたのご家庭がまだゲームを買っていない状態であればラッキーです。
そのまま、買わずにすごしましょう!

母親のマインドチェック

・ご褒美で子供は釣れない
・自発的に選択させる
・自分で決めたことはきちんとやるまでじっと待つ
・荒療治も効果あるかも?
・強制では人はうごかない

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