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【5】ミクロネシアの同僚が神すぎてヤヴァイ話。


Kaselehlie, ひぐちです。
ミクロネシアに派遣され早2ヶ月。

毒ヒトデに刺され病院行きになったり、
インディージョーンズ的冒険をしたり、
刺激的な日々を送っております。

日本にいたら、私は社会人4年目。
前職にいたら、今頃何してたかな。

そんな私は今、ミクロネシアで
【環境教育】活動に携わっています。

今日はその仕事や職場・同僚について。


①配属、政府機関の環境省。

私の配属先はこちら↓
Department of Environment Climate Change and Emergency Management

(長っ・・)通称、DECEMです。
日本語で「環境・気候変動・危機管理省」
その中で私は「環境」部門に属し、
環境啓発活動を推進する仕事をします。

勤務先DECEMのオフィス外観

前回お話しした通り、ミクロネシアは
異なる4州から成る連邦国です。
(ポンペイ、チューク、ヤップ、コスラエ)

4州に、それぞれ州政府があります。
州政府にそれぞれ、環境局があります。
この4州政府の4環境局を、
ミクロネシア連邦政府の環境省として
サポート支援・アドバイスする。
これが私の配属先の役割です。

日本で例えると、私は
市町村、都道府県レベルではなく
日本政府の環境省に配属という、
まあ大きな話なわけです。

過去の協力隊受入れ経験はゼロ。
私が初代隊員になります。

想像していた活動のイメージは、
地域住民や子どもと関わり合いながら
現場で泥臭く、環境啓発活動する!

みたいな感じでしたが、
DECEMは上層の政府機関なので
割とお役所的な立場です。

「なんでこんな大層な機関に私が?」

これが最初にして最大の疑問でした。

今まで政府機関で働いたことや
環境専門家の知識経験はない。
「学生時代はスポーツ無双して、
IT企業で営業がんばりましたあ」
こんな履歴書を提出してたので、

このNational Governmentで私に
一体何が求められておるんじゃろか?

そんな疑問を抱えたまま
配属初日を迎えました。
(この話の続きは最後に続く)

②ゴミ、それは深刻な問題。

配属され、まずは情報収集として
廃棄物関連の施設を視察しました。

突然ですが。
皆さんが毎日出すゴミは、
その後どうなっているでしょう?

日本では、当たり前のように
ゴミは焼却施設で燃やされる。
そんなイメージかと思います。

実はそれは世界的にはレアケース。

日本は世界一の焼却大国。
世界中全ての焼却施設のうち
なんと7割が日本に存在し、
日本ほどゴミを燃やす国はない。

では世界的に一般的な処理方法は?
それは埋立やオープンダンプ(山積み)

ゴミ埋立場(ポンペイ州)

ここミクロネシアでは、
ゴミは全部、ここにボーーン!です。
燃えるゴミもプラゴミもまとめて
まさにボーン!と捨てていきます。

こんな感じなので、
ハエ100万匹いるん?
てくらいハエバエしてます。

ただ唯一、分別されている品目が。
それは、アルミ缶です。

アルミ缶だけは、みんなちゃんと
各家庭で分別しているのです。

なぜ?
→お金になるからです。

リサイクルセンターにて
プレス処理されたアルミ缶

アルミ缶をたくさん集めて
このリサイクルセンターに運ぶと
集めた分だけお金をもらえます。
(詳しくはCDL制度

やはり人間の行動は
インセンティブの有無で変わる。
私のミッションは環境啓発活動。
主に3R(Reduce Reuse Recycle)啓発。

金銭的インセンティブも大事だけど、
お金以外の価値をいかに生み出し、
その価値をいかに感じてもらい、
人々の行動変容に繋げるか。

これが、この2年間
私が向き合う課題かと思います。

とても難しい課題だと思うけど、
とても楽しい課題だとも思える。

「人のやる気を引き出す」
「周りを巻き込んで心を動かす」

これにとことん向き合える2年間。
楽しそうでしかないですう。

③同僚、神すぎてヤヴァイ。

海外協力隊員には、配属先に
CP(カウンターパート)という、
一緒に2年間活動をしていく
現地人のパートナーがいます。

私のそのCPが、すんごいのだ。
神すぎて、ヤヴァイのだ。
(P氏、女性、勤務歴10年以上)

ということで、
☆ひぐちのCP神ってるランキング☆

第3位:几帳面さ、神ってる。
派遣前に聞いてた協力隊CPあるある↓
「配属されたらCPいなかった」
「CPが全然協力してくれない」

まあ、私のCPもそんな感じかな・・
と期待していなかったのですが、
私のCP、P氏はレベチであった。

それはまるで、
日本人以上の几帳面さである。

まず配属前から私専用のデスクを
準備してくれていたのですが(感謝)
文房具フルセット調達してくれたり
座る前に机を隅まで拭いてくれたり
椅子の座り心地を確認してくれたり
「え、そこまで気にして頂けるん?」
と逆にビビりました。

マイデスク。仕事してる(風な)私

他にも、彼女は
急ぎメールは平日夜でも返信したり
オンライン会議に1時間前入室したり
10年分の書類を時系列に保管してたり
オフィスの施錠を10回以上確認したり
アイスカップを何十個も積み重ねてたり
・・・・・・

なんちゅう几帳面さなん!?

と、驚かされる日々である。

私が言ったことも、
彼女が私に言ったことも、
彼女は全て記憶している。

いわゆる、超シゴデキCPである。

か・・・神ってる。。

第2位:心の広さ、神ってる。
配属前に心配していたこと↓
JICA規則上、私は車運転ができない。
私の家から職場までは、車で20分。
てことはタクシー通勤?出費えぐない?
どうやって通勤すりゃいいんだ・・

この心配も、神CPによって秒殺。

「私が毎日送り迎えする、安心しな」

初めてP氏に会った日に、
笑顔でそう言ってくれました。

え・・神・・・???

しかし私は、
彼女の家→職場までの経路と
真逆の場所に滞在しており、
更にその道は朝大渋滞するので
彼女はいつもより30分以上も
早く家を出なければならず。。
すっごい申し訳なさを感じつつ
送り迎えをしてくれることに。

これだけでも神ってるが、
ヤヴァさはこれに留まらない。

ほぼ毎朝、コーヒーやドーナツ、
お昼ごはんを奢って下さったり、
「チョコボールっておいしいんだよ」
と私が言った次の日にチョコボールを
わざわざどこかで買ってきてくれたり、
渋滞が原因で遅れただけなのに
「遅れてごめん」と伝えてくれます。

バナナすきって言ったらバナナ房ごとくれた

彼女が良い人すぎて、
「なんであなたはそんなに良い人なの?」
と、ある日聞いてみたら

「私のしたいことを、しているだけよ」

と、サラッと返されました。
この言葉が、心に突き刺さりました。
正真正銘のGiverとは、、彼女だ。
こんな素敵な人になりたい、そう思った。

か・・・神ってる。。

第1位:情熱、神ってる。
冒頭に挙げた私の最大の疑問↓
「なんでこんな大層な機関に私が?」
について、私のCPに聞いてみた。

すると彼女は自身の
ミクロネシアの環境問題に対する
アツアツな思いとその情熱を、
時間をかけて語ってくれました。

この美しい島を守りたい。
でもポイ捨てがたくさんある。
村には廃車や不法投棄がある。
この現状を作っているのは私たち
でも現状を変えられるのも私たち

日本人はポイ捨てをしない。
「もったいない」という概念がある。
それは環境教育で築き上げられたもの。
だから住民への環境教育は必要不可欠。
だから日本のJICA協力隊を要請した。
だからあなたの力を貸して欲しい。

p氏の語り要約


鳥肌が立った。

私にそんな力があるかわからないけど、
私はこの配属先で、このCPと一緒に、
環境教育に貢献したいと、強く思った。

この人のために頑張りたい。
とても、そう思った。

自分にできること。
自分がやるべきこと。
自分がやりたいこと。

考えて、伝えてみて、やってみて、
失敗から学んで、またやってみて、
そうやって行動し続けていきたい。


でも、この神すぎてヤヴァイCPと
2年間一緒に活動できるだけで
私はもう幸せ者だな、と思います。

ミクロネシアに来て、
こんな素敵な人に出会えてよかった。
私はこの国でも、ご縁に恵まれている。



このご縁に、私は報いたい。
来週も、できることやってこ。
ではまた。

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