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恋する寄生虫/三秋縋

「一人で食べるより、二人で食べたほうがおいしい。一人で行くよりも、二人で行くほうが楽しい。一人で見るよりも、二人で見るほうが美しい。大方の人間にとっては、あえて口に出すまでもない当たり前のこと。」(p.140)
「幸福は、反響する。」(p.140)
「誰にでもあることさ。アルコールと孤独と薄暗闇が目を曇らせて、運命の恋を錯覚させちまうんだ。そして翌朝、酔いから覚めた二人は、自分たちが犯した過ちに気づく。」(p.221.222)
「もっとも恐ろしいのは、一生誰も愛さず、また誰にも愛されないことだった。」(p.299)
「引き算の幸せ、とでも言うのでしょうか。僕はこうした価値観の倒錯を、人間のもっとも美しいバグのひとつだと思っています。」(あとがき:p.307.308)

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