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三日間の幸福/三秋縋

「かつてポール・ニザンがいった通り、二十歳という年齢は、必ずしも人の一生で一番美しい年齢であるとは限らない。」(p.19)
「追い込まれた人間ほど、一発逆転を求めてしまいがちなものである。しかし、それも仕方のない話だ。十点差の九回裏に、堅実な送りバントをしてもどうしようもない。空振りの可能性が大きくなることを承知の上で、フルスイングで長打を狙うしか道は残されていないのだ。」(p.32)
「たとえ身にならないように見えても、すぐに忘れるように見えても、一度読んだものは絶対に脳のどこかに残っていて、本人も気付かないところで役に立っているものだと私は思ってるんですけど。」(p.62)
「あなたが他人のことを、自分の寂しさを埋める道具くらいにしか見ていないということは、案外見抜かれてしまうものなんですよ」(p.65)
「人並みに、人恋しかった。」(p.68)

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