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東洋医学講座 143

〇甲高い声は肝高い声

音や声は、大局的には肝の働きによるものですが、それをまた5種類に分けますと、肝は呼声、心は言(いう)、脾は歌(うたう)、肺は哭(かなしみなく)、腎は呻(うなる)となります。五臓の色体表にあるように、臓のもつ声というものがあります。

木の働きによる声は呼声です。呼び叫ぶ声です。ちょうど人を呼ぶときの「おーい」という、あの甲高い声がいい例です。一オクターブ高く、明瞭でハキハキしている声です。

甲高いという字は、甲乙丙・・・の甲の字を書いて、〝甲高い〟という字が普通に使われていますが、甲は肝に属すので、肝臓の肝の字を当てて〝甲高い〟とも言いかえられます。つまり甲高い声は、肝が他系より旺盛に働いているときの声ということになります。

したがって、甲高い声を出す人は、肝旺タイプの人、または肝が亢進している人ということができます。また甲高い声を体力以上に出し過ぎると、肝機能を障害することにもなります。

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