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東洋医学講座 315

脾と肺

脾と肺は母子協力関係にあり、脾土の母が堅実なるときは子である肺金は衰えません。

消化器が健全で胃(意)気が盛んなときは、肺活力も強く、その活気は末梢の皮膚にまで及びます。消化器が虚弱なときは、胃気が上がらず、肺気も少なく、皮膚も枯れて活気を失います。

肺は脾にその力を生じられて、脾の有余が肺気力となります。脾体は人体そのもので、その人に吸う力がなければ呼吸ができないように、脾体に勢いがあればあるほど肺活力は旺盛であります。

口から肛門までの消化器運動を始め、小細胞の喰食運動が胸郭・横隔膜細胞に陰圧(吸圧)運動を起こし、呼吸をしやすくしています。そのような脾の力が、肺呼吸を生じているのであります。(陰圧、吸圧)

例えば、肺疾にかかったときは、脾力をつけるために栄養豊富な食養生をします。このことからも、脾生肺力が分かります。

(好相生)
脾 ー 肺
100  100

(子剋)
脾 ー 肺
200  50

(母剋)
脾 ー 肺
50   200

子剋:先天的に肺力が無いか、または肺力が弱っているときに食べ過ぎや太り過ぎになると、肺力が強い肌肉力に応じられず、呼吸するのが大変になります。例えば、風邪をひいて肺気が弱っているのに過食するなど。

母剋:脾の体力がないのに走り過ぎたり、寒風に長くさらされてりして、肺気を多用した場合など。

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