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勉強会・セミナーに参加することが成長するための最善の策なのか

理学療法士や作業療法士の資格を取得し働き始めると、ほとんどの方が勉強会に参加するようになります。

私も10年目くらいまでは、毎週のように勉強会・セミナーに参加したり、自ら主催者となって勉強会を開催することも経験しました。

果たして、理学療法士が技術の向上・知識の蓄積・成長するためには勉強会・セミナーに参加することが最善の策なのでしょうか?

策はいくらでもあり、成長するきっかけは様々なところに隠れていると思います。

余談ですが、以前、ある先生の勉強会に参加したときに、

「理学療法士・作業療法士のロールモデルの変遷」

についてのお話がありました。

理学療法士・作業療法士に求められる役割の変化
1960〜1990年:技術に熟練したセラピスト
1991〜2010年:科学的根拠に基づく理学療法・作業療法を実践できるセラピスト
2011年〜:組織・社会の課題解決に役立てる統合型セラピスト
出典元:リハビリテーション職種のキャリアデザイン

勉強会・セミナーに参加することを中心に成長を促すことは、これからの時代に求められる人材にそぐわないと言えるのかもしれません。

なぜセラピストは休日に身銭を切って勉強会に参加するのか?

多くの場合、経験年数が浅ければ知識も少なく、仕事での悩みや疑問が多くなる、それを解決するためというのが目的になるでしょう。

その中で学んだことを咀嚼し、自分なりにであっても知識として積み上げ、技術を習得し、仕事の場で試行錯誤できる人の臨床力は高まっていきます。

結果、患者など、目の前の対象者のニーズに応えることができるようになるでしょう。

知識を積み上げ、技術を磨きながら経験を積んでいく。

仕事として結果を出すことができるようになり、職場からは評価され、指導する立場、管理する立場へと登っていく。

これが、オーソドックスなセラピストの進む道と言えるかもしれません。

注:2010年以前に求められていたセラピストと言えます。

私の場合、振り返ってみると、いつからか勉強会に参加することが目的のようになっていました。

勉強会に参加することで満足感を得る、今考えると全く意味のないことでした。

そんな目的ですから、当然、知識を積み重ねることも技術を磨くことも中途半端。

仕事の場面でも活かされることはごくごく僅かなもの。

そんなのお前の頭が悪いだけ!

そう言われても仕方がありません。

成長するためにはどうしたらいいのか?

勉強会に参加すること、運営することが偉いわけではありません。

もっとも重要なことは、仕事や生活の場面で熟考すること。

その中で悩んだこと、疑問に感じたことを解決するために行動する。

解決方法として、勉強会に参加するのであれば有意義となるでしょう。

もちろん、その方法が論文などの文献に当たることでも良いわけです。

私のように何も考えず、ただなんとなく勉強会に参加してしまうと、何の成果も得られずお金と時間を浪費する結果となります。

行動次第でどんな方法でも成長できる!

臨床力を高める、成長する方法は勉強会に参加することや文献に当たるなど、専門分野の勉強しかないわけではないと思います。

私の場合、マスターズ陸上で走高跳をしていますが、記録向上のために日々、試行錯誤しています。

その過程の中で、失敗すること、成功すること、変化のないこと、様々な経験をし、それらを踏まえて次のチャレンジをしていきます。

この経験は、陸上競技に取り組む時だけでなく、仕事の場面や日常生活、人生の中で役立つものだと考えています。

当然、理学療法や作業療法などの専門分野の学びを十分に行った上でのことではありますが、専門分野以外の学びも人間としての成長には重要な要素です。

組織・社会の課題解決に役立てる統合型セラピストが求められる役割である現在では、専門分野以外の事柄の学びが重要になることは言うまでもありません。

試行錯誤とは、PDCAサイクルを回すと言い換えることができるでしょう。

あらゆる場面でPDCAサイクルを回すことが重要である、そう考えています。

理学療法では、評価、治療、再評価、治療...、そのサイクルを習うと思います。

理学療法士は、PDCAサイクルを回すことが得意であると言われたりしますが、私のようにそれが全くできていなかった人間もいます。

しかし、誰にでも意識をしていけばできることだとも思います。

私は、理学療法よりも陸上競技に取り組んだ期間の方が圧倒的に長いです。

ですから今後も、陸上競技で学んだこと、学ぶことを仕事に人生に活かしていけたらと考えています。

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