アンダーシャツとパンツ
看護師さんが主人がその日着ていたアンダーシャツをパンツを持ってきてくださった。きれいに畳まれていたけれど、アンダーシャツは切り開かれているであろうことがビニール越しにも分かった。「緊急オペだったのでこのようなことに…」とすまなそうに仰った。
「すぐに捨てていただいてよかったくらいです。」と答えると「ご家族に処分していただく決まりなんです。私たちでは捨てられないんです。」とさらにすまなそうに仰る。家族が「いい」と言っても、その”行為”そのものの代行ですら禁止されているらしかった。
ベッドサイドにある医療用廃棄物入れに捨ててもよいとのことだったので、それを受け取って、そのまま捨てた。そそくさと捨てた。
切られたアンダーシャツはこのまま手で持っていたくなかった。
でも、この薄桃色のパンツ、わたしは結構気に入っていたのに。
いや、”わたしの”一番のお気に入りだったのにな、と思った。「ピンクか~」って、主人にはかなり不評だったけれど。
そして、わたしを励ましながら「また来るから!」と言って、ひとまず妹夫婦は帰っていった。気丈に振舞っているけど、お兄ちゃんがこんなことになって、内心は動揺しているよね。とっても心配だよね。
本当に本当にありがとう。
最後まで読んでくださってありがとうございます💗 まだまだ書き始めたばかりの初心者ですが、これからの歩みを見守っていただけるとはげみになります。