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【遊戯王】植物GSについて考える(アロマ六花サンアバロン)

こんにちは。highbと申します。
10月28日に発売されたPHNIにて《アロマリリス-ローズマリー》の25thを引き当ててから【アロマ】や【植物GS】について調べており、備忘録として情報を残したいと思います。


①植物族最強の盤面を作るカード

植物族最強の盤面を作るカードとは何か。それは多くの決闘者が知る通り、この2枚です。

つよい

この2枚は10年以上前に登場したカードですが、現代においても一度場に出てしまえば制圧力は非常に高く、「魔法・罠カード封じ」「特殊召喚封じ」という優秀な効果を持っています。

足りない召喚権

この2枚の弱点は、どちらも通常召喚する必要がある点です。《ナチュル・バンブーシュート》は「ナチュル」モンスターを素材にしてアドバンス召喚しなければ効果を発揮せず、《サボウ・クローザー》は特殊召喚自体が行えません。そのため通常は1ターンにどちらか1枚しか出せない上、さらに、初動が通常召喚になる場合は1枚も出せません。召喚権が増えでもしない限りは…
しかし、アロマには素晴らしいカードが存在します。

召喚権+1

アロマによる弱点のカバー

植物族最強盤面を作るための補助として《アロマージ-ジャスミン》が輝きます。どうしても足りなかった召喚権を埋めてくれる、素晴らしいカードです。このカードを簡単に場に用意することのできる新規が登場しました。

召喚権+1を呼ぶ

《アロマリリス-ロザリーナ》は通常召喚、特殊召喚問わず、場に出た時にチューナー以外の「アロマ」モンスターをリクルートする効果を持っています。これで《アロマージ-ジャスミン》を呼びながら展開を伸ばすことが容易になりました。

②植物族の展開方針

展開のエンジン

植物族のエンジンは《アロマセラフィ-ジャスミン》です。リクルートとサーチを行うことが可能であり、サーチには同名ターン1制限が存在しません。このサーチを何度も発動し、最強盤面の構築を目指していきます。

1ターンに5回ぐらい出てくる

植物族デッキでは《アロマセラフィ-ジャスミン》を蘇生する手段が展開の流れで無理なく用意できるため、サーチ効果を5回は使用することができます。この5回のサーチでさらなる展開札を揃え、盤面を作りに行くことが展開の基本方針となります。

エンジンを点火する初動

《アロマセラフィ-ジャスミン》というエンジンに火をつけるための理想的なテーマがサンアバロンです。
《聖種の地霊》から始まり、《聖天樹の幼精》や《聖蔓の癒し手》を織り交ぜながら《アロマセラフィ-ジャスミン》を3度召喚することで任意の植物の複数サーチ、リクルートが可能です。サンアバロン展開からさらなる展開へと繋げ、リソースを枯らさずに盤面の構築を進めることができます。《聖種の地霊》は《予想GUY》と《ワン・フォー・ワン》に対応していることから、太い初動を増やせる点も嬉しいポイントです。
TCGでは規制されてしまい、OCGにも規制がかからないよう祈る限りです。

《アロマセラフィ-ジャスミン》のために生まれたようなカード

展開を伸ばす六花

エンジンである《アロマセラフィ-ジャスミン》から展開を伸ばしていく際に活用できるのが六花のカード達です。自分を特殊召喚するカードが多く、サーチ札も優秀であり、妨害要因として利用することも可能です。

優秀なカードが多い六花

特に《六花のしらひめ》は《ナチュル・バンブーシュート》、《サボウ・クローザー》でカバーできないモンスター効果を妨害できるとても重要なカードであり、墓地に置いておくだけで相手にプレッシャーを与えることが可能です。

③展開例

それでは展開例です。最終盤面はこのような形になります。

最終盤面

〇モンスター
《ナチュル・バンブーシュート》/《廻生のベンガランゼス》/《サボウ・クローザー》/《アロマージ-ジャスミン》/《アロマリリス-マグノリア》/《六花精ストレナエ》
〇魔法・罠
《六花来々》/《恵みの風》
〇墓地
《六花のしらひめ》
〇手札
《アロマセラフィ-アンゼリカ》 他4枚
〇ライフポイント
9900

特殊召喚封じ、魔法罠封じ、効果モンスター1バウンス、モンスター効果1無効&リリース、全体効果破壊耐性と、かなり過剰な盤面ではありますが1枚初動でここまで作れます。

展開ルート

初動:《予想GUY》(もしくは《ワン・フォー・ワン》)
1.《予想GUY》発動→《聖種の地霊》ss
2.《聖種の地霊》で《聖天樹の幼精》をls→効果で《聖蔓の播種》サーチ
3.《聖蔓の播種》発動→《聖種の天双芽》ss
4.《聖天樹の幼精》と《聖種の天双芽》の効果発動→《聖蔓の癒し手》と《聖種の地霊》ss
5.《聖蔓の癒し手》の効果で300回復
6.《聖天樹の幼精》&《聖蔓の癒し手》で《アロマセラフィ-ジャスミン》をls
7.《聖種の天双芽》で《聖天樹の幼精》をls
8.《聖種の地霊》で《聖蔓の癒し手》をls
9.《聖蔓の癒し手》の効果で300回復
10.回復トリガーに《アロマセラフィ-ジャスミン》の効果発動→《アロマージ-ローリエ》をサーチ

ここまでが一般に「サンアバロン展開」と呼称される展開です。
《聖種の地霊》1枚からリンク数4を確保しつつ、任意の植物族をサーチすることができます。最後に《アロマージ-ローリエ》をサーチしていますが、別の植物族に繋げていくことももちろん可能です。

11.《聖天樹の幼精》と《聖蔓の癒し手》で《アロマセラフィ-ジャスミン》2枚目をls
12.《アロマージ-ローリエ》の効果で手札からss
13.《アロマージ-ローリエ》と《アロマセラフィ-ジャスミン》1枚目で《アロマセラフィ-ジャスミン》3枚目をls
14.《アロマージ-ローリエ》の効果で500回復
15.回復トリガーに《アロマセラフィ-ジャスミン》2枚の効果発動→《アロマセラフィ-アンゼリカ》と《六花精ボタン》をサーチ

先ほどの展開で《アロマージ-ローリエ》をサーチすることで《アロマセラフィ-ジャスミン》を2枚追加し、さらに任意の植物族を2枚手札に加えることができます。ここでは展開を伸ばすために自分を特殊召喚するカードを手札に加えています。

16.《アロマセラフィ-ジャスミン》で《アロマセラフィ-ジャスミン》をリリースして《アロマリリス-ロザリーナ》をss
17.《アロマリリス-ロザリーナ》の効果で《アロマージ-ジャスミン》をss
18.《アロマセラフィ-ジャスミン》と《アロマリリス-ロザリーナ》で《アロマリリス-ローズマリー》をls
19.《アロマリリス-ローズマリー》の効果で《アロマブレンド》をサーチ
20.《アロマブレンド》発動→《恵みの風》を場に置く
21.《聖種の天双芽》の効果で《アロマリリス-ローズマリー》を除外し《アロマセラフィ-ジャスミン》を蘇生
22.《恵みの風》の効果で1000ライフを払い、墓地の《アロマセラフィ-ジャスミン》を蘇生

ここでアロマの新規カードの力が発揮されます。《アロマリリス-ロザリーナ》で召喚権を増やす《アロマージ-ジャスミン》をリクルートし、《アロマリリス-ローズマリー》のリンク召喚に繋げ《アロマブレンド》をサーチします。この動きから《アロマセラフィ-ジャスミン》を2体蘇生することができ、4枚目、5枚目の植物族のサーチが可能になります。《アロマージ-ジャスミン》を出しながらサーチを行うことで、仮に《予想GUY》から展開ができず通常召喚が初動となっても、《サボウ・クローザー》あるいは《ナチュル・バンブーシュート》のいずれかを立てることが可能です。

23.手札の《アロマセラフィ-アンゼリカ》の効果で墓地の《アロマセラフィ-ジャスミン》を指定し1800回復
24.回復トリガーに《アロマセラフィ-ジャスミン》2枚、《アロマージ-ジャスミン》の効果発動→《六花精スノードロップ》と《サボウ・クローザー》をサーチ、1枚ドロー
25.《アロマセラフィ-ジャスミン》2枚で《廻生のベンガランゼス》をls
《廻生のベンガランゼス》をリリースして手札の《六花精ボタン》をss→《六花来々》をサーチ
26.《六花来々》を発動→《六花絢爛》をセット
27.《六花精ボタン》をリリースして《六花絢爛》を発動→《六花のしらひめ》と《ナチュル・カメリア》をサーチ
28.《六花のしらひめ》の効果で手札からss
29.《六花のしらひめ》をリリースして手札の《六花精スノードロップ》の効果発動→《六花精スノードロップ》と《ナチュル・カメリア》をss
30.《ナチュル・カメリア》の効果でデッキから《ナチュルの神星樹》を墓地へ送る→《ナチュル・バンブーシュート》をサーチ
31.墓地の《アロマセラフィ-アンゼリカ》の効果で自身を蘇生
32.《六花精スノードロップ》の効果で《ナチュル・カメリア》を指定し全体のレベルを4に変更
33.《ナチュル・カメリア》をリリースして《ナチュル・バンブーシュート》をas
34.《六花精スノードロップ》と《アロマセラフィ-アンゼリカ》で《六花精ストレナエ》をxs
35.《六花精ストレナエ》の効果でX素材の《アロマセラフィ-アンゼリカ》を取り除き手札に加える
36.墓地の《廻生のベンガランゼス》の効果で墓地から自身を蘇生
37.墓地の《アロマブレンド》の効果で《アロマリリス-マグノリア》をfs
38.《サボウ・クローザー》をns

展開ここまで

展開ルート2(類似盤面)

《聖種の地霊》ではなく《アロマリリス-ロザリーナ》の通常召喚から類似盤面の展開も可能です。

1.《アロマリリス-ロザリーナ》ns→効果で《アロマージ-ローリエ》をss
2.2枚で《アロマセラフィ-ジャスミン》をls
3.《アロマージ-ローリエ》の効果で500回復
4.回復トリガーに《アロマセラフィ-ジャスミン》の効果発動→《六花のしらひめ》をサーチ
5.《六花のしらひめ》の効果で手札から《アロマセラフィ-ジャスミン》のリンク先にss
6.《アロマセラフィ-ジャスミン》の効果で《六花のしらひめ》をリリースし《ローンファイア・ブロッサム》ss
7.《ローンファイア・ブロッサム》の効果で《アロマセラフィ-ジャスミン》をリリースし《聖種の地霊》をss

ここまでの動きで、展開ルート1の初めにほぼ類似した状態(《聖種の地霊》に《ローンファイア・ブロッサム》が加わるだけ)になります。ここからサンアバロン展開を行いつつ、必要なカードをサーチします。

8.《聖種の地霊》で《聖天樹の幼精》をls→効果で《聖蔓の播種》サーチ
9.《聖蔓の播種》発動→《聖種の天双芽》ss
10.《聖天樹の幼精》と《聖種の天双芽》の効果発動→《聖蔓の癒し手》と《聖種の地霊》ss
11.《聖蔓の癒し手》の効果で300回復
12.《聖天樹の幼精》&《聖蔓の癒し手》で《アロマセラフィ-ジャスミン》2枚目をls
13.《聖種の天双芽》で《聖天樹の幼精》をls
14.《聖種の地霊》で《聖蔓の癒し手》をls
15.《聖蔓の癒し手》の効果で300回復
16.回復トリガーに《アロマセラフィ-ジャスミン》の効果発動→《アロマセラフィ-アンゼリカ》をサーチ

展開ルート1との違いは最後のサーチが《アロマセラフィ-アンゼリカ》になっていることです。《アロマージ-ローリエ》の効果は残念ながら1ターンに1度しか使えません。

17.《聖天樹の幼精》と《聖蔓の癒し手》で《アロマセラフィ-ジャスミン》3枚目をls
18.2枚目の《アロマセラフィ-ジャスミン》と《ローンファイア・ブロッサム》で《アロマリリス-ローズマリー》をls
19.《アロマリリス-ローズマリー》の効果で《アロマブレンド》をサーチ
20.《アロマブレンド》発動→《恵みの風》を場に置く
21.《聖種の天双芽》の効果で《アロマリリス-ローズマリー》を除外し《アロマセラフィ-ジャスミン》を蘇生
22.《恵みの風》の効果で1000ライフを払い、墓地の《アロマセラフィ-ジャスミン》を蘇生
23.手札の《アロマセラフィ-アンゼリカ》の効果で墓地の《アロマージ-ローリエ》を指定し800回復
24.回復トリガーに《アロマセラフィ-ジャスミン》3枚の効果発動→《六花精ボタン》《六花精スノードロップ》《アロマージ-ジャスミン》をサーチ

展開ルート1とは異なり《ローンファイア・ブロッサム》が場にいるため、《アロマセラフィ-ジャスミン》を使わずに《アロマリリス-ローズマリー》を場に出すことができ、結果的に《アロマセラフィ-ジャスミン》を3枚並べて一斉にサーチ効果を起動できます。

25.《アロマセラフィ-ジャスミン》2枚で《廻生のベンガランゼス》をls
《廻生のベンガランゼス》をリリースして手札の《六花精ボタン》をss→《六花来々》をサーチ
26.《六花来々》を発動→《六花絢爛》をセット
27.《六花精ボタン》をリリースして《六花絢爛》を発動→《六花のしらひめ》と《サボウ・クローザー》をサーチ
28.《アロマセラフィ-ジャスミン》をリリースして手札の《六花精スノードロップ》の効果発動→《六花精スノードロップ》と《アロマージ-ジャスミン》をss
29.墓地の《アロマセラフィ-アンゼリカ》の効果で自身を蘇生
30.《六花精スノードロップ》の効果で自身を指定し全体のレベルを8に変更31.《六花精スノードロップ》と《アロマセラフィ-アンゼリカ》で《六花精ティアドロップ》をxs
32.墓地の《廻生のベンガランゼス》の効果で墓地から自身を蘇生
33.墓地の《アロマブレンド》の効果で《アロマリリス-マグノリア》をfs
34.《サボウ・クローザー》をns

展開ここまで
《アロマリリス-ロザリーナ》展開の場合、召喚権の都合上《サボウ・クローザー》しか場に出せません。《ナチュル・バンブーシュート》を出せないのは痛手ではありますが、《聖種の地霊》展開ができない=汎用誘発など他の札を引いているパターンが多いです。効果破壊耐性もあるため、《サンダー・ボルト》や《ライトニング・ストーム》には強いです。

デッキイメージ

デッキイメージはこちらです。

誘発を入れるスロットは意外と多い

展開ルート1or2への初動札が10枚あるほか、《灰流うらら》や《増殖するG》、《墓穴の指名者》や《抹殺の指名者》《無限泡影》などの汎用札もほぼ無理なく入る隙間があります。
素引きがNGな《聖種の天双芽》は2枚採用前提としても、デュエリストの好みで入れ替え可能な自由枠はそこそこ用意されている点が嬉しい点ですね。
エクストラデッキも《厄災の星ティ・フォン》など、展開ルートに入らないカードは変更の余地が十分にあります。(《聖天樹の幼精》の3枚目は抜いて良いと画像を用意した後に思いました。)

おわりに

先行展開でほぼ勝てる盤面が作れる反面、誘発受けや後攻、サイドチェンジのあるマッチ戦を考慮した構築はまだまだ深められると思います。
植物族デッキ使いが増え、新たな構築が花開くといいですね!

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