今年ほとんど見てない東海の大学サッカーを総理大臣杯予選で一気に見てしまい、ついでに本戦の展望まで書いてみました、というお話
実は今年、東海学生リーグの試合をほとんど見に行けてません。4月の連休中に1回だけでした。去年までは有観客か無観客かを明確に発表していたこともあり、観戦の予定が立てやすかったので比較的見に行く回数が多かったのですが、今年は全体的にほぼ4年前の状態に戻ったことと、個人的にこの3年間のブランクを取り戻すべく今までになく精力的に全国各地に動いているので、なかなかスケジュールが合わないのです。
ただ、そうも言ってられないのでどこかで東海学生を観に行かなければということで、リーグ戦は調整できなかったので総理大臣杯予選に照準を合わて予定を立てました。そして7/8草薙球技場で行われる準決勝ならば、おそらく東海のトップ4である中京大学、常葉大学、東海学園大学、静岡産業大学の4つ全て見られるだろうということで、そこに照準を当ててスケジュールを組んでみました。で、実際のカードはどうなったかというと静岡産業大学vs東海学園大学、中京大学vs常葉大学という狙い通りのカードとなりました。シメシメ…(笑)ということで、今回は東海学生リーグの今年の行く末と、総理大臣杯での東海勢の活躍を見定める意味も込めて、このお話をしようと思います。
7/8@草薙球技場 静岡産業大学 4-2 東海学園大学、中京大学 3-1 常葉大学
東海地方の夏は本当に暑い!関西とはまた別の意味で暑いのです。さらに、突然のゲリラ雷雨やら雨も多く、かなり過酷な気候環境です。以前、7月末に朝9時キックオフの東海学生リーグを見に行ったら、前半終了時でWBGT(湿球黒球温度)が31℃を越えたので中止、さらにゲリラ雷雨にも遭遇してそのままコールドゲームになるというアクシデントに遭遇しました。その詳細は過去に書いたものを置いておきます。
ということもあり、今年のトーナメントは6月下旬から7月中旬とはいえ朝9時キックオフか、夕方15時以降のキックオフがほとんどになっていました。一部会場だけ11:30キックオフで、それはそれでちょっと可哀想な気はしましたが…。でもベスト8以降はすべて15時以降でしたので、まあそれは良しとしますか‥(笑)
ということで、当然ながら草薙で行われる準決勝も15:00、18:00キックオフ。今年初のナイトゲーム観戦となります。ナイトゲームの場合、Jならそんなに気にしないのですがそれ以下のカテゴリーだと、撮影時の光量が心配なんですよね…。大丈夫でしょうかね…(汗)
15時キックオフって実は意外と中途半端で、しかも新幹線で静岡だと1時間1本のひかり選択肢がしかないので、静岡には12時過ぎというまた中途半端な時間に到着。昼食を食べると他に何もすることがないので、そのまま草薙球技場に移動。そのためキックオフの1時間以上前に着いてしまいました。時期が時期だったので、隣の野球場では高校野球の予選が行われていて、何台かキッチンカーが出ていました。高校野球をやってると知っていれば、時間潰しも出来たのかな?などと思いながら歩いていると、ポツポツと雨が…。そういえば草薙の球技場って屋根がないんですよね〜。う〜ん、今日は過酷な観戦になりそう…
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個人的には毎回静鉄で向かうのが日課です…(笑)
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おやつは浜松餃子でも特にメジャーな石松餃子の餃子弁当です(笑)
スタンドの裏で雨対策を施してスタンドに。第1試合は雨が降ったり止んだりで、傘を差さないといけなかったと思うと、急に止んだりとハッキリしない天気の中で行われました。
去年4位、しかも上位3チームと水を空けられた形でシーズンを終えた東海学園大学。今年のリーグ戦は好調を維持しています。対する静岡産業大学も好調を維持。しかも今年は失点も少なく、安定感のある戦いぶりです。
そんな両チームの試合は、始まってすぐの3分に静産大があっけなく先制します。8番山口からのボールに反応した11番各務が抜け出して、キーパーと1対1。エリアの外から打ったシュートはキーパーの上を超えてゴールバーに当たりゴールイン。前線からガツガツ行く、ワイルドなサッカーが持ち味の静産大らしい先制ゴールでした。
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エリアの外からミドルシュートを放つと…
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その跳ね返りがゴールラインを超えてゴールイン。
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ワイルドなゴールであっけなく試合が動きました。
なかなかエンジンのかからない東海学園に対して、さらにプレッシャーを掛ける静産大は21分に先制ゴールを決めた各務が奪ったボールを素早く庵原に出すと、中途半端なポジションだったキーパーを見てセンターサークル付近からそのままシュート。これがゴールネットを揺らして、早くも2-0とリードを広げる。
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東海学園もパスを繋ぎながら静産大ゴールに迫ろうとするも、静産大の激しいプレスをなかなか掻い潜れない。そのまま前半終了と思われた43分、右から岩野のクロスに安保が頭で合わせて1点差に詰めて前半を終えます。
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12番安保が頭で合わせてゴール。
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反撃ムードが高まったところで前半を終えました。
このゴールで追い上げムードとなったはずの東海学園でしたが、後半開始すぐの47分。左から竹谷のクロスに対し、ファーにいた5番冨沢が頭で合わせゴール。前半同様、開始早々の失点は東海学園にとってはダメージが大きかったでしょう。その3分後には、ロングスローのボールをキーパーがキャッチミス。そのボールがゴールラインを割ってさらにリードを広げられてしまいます。
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ファーに位置した5番冨沢か頭で合わせて3点目。
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十分すぎるくらいの追加点となりました。
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キーパー岩島が触れてのゴールインとの判定。
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東海学園もなんとか追いつこうと反撃するも、82分井堀のCKから途中出場の島野がゴールを決めて2点差まで詰めるもそのまま終了。まずは静岡産業大学が総理大臣杯出場を決め、敗れた東海学園大学は翌週の3位決定戦に残り1枠を賭けて戦うことになりました。
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なんとか2点差まで詰めよりましたがそれまででした。
まずは勝った静岡産業大学。東海の中ではトーナメントに強いイメージのある静産大。伝統的に闘争心が強く、ピッチもベンチもいい意味でうるさい印象ですが、今年のチームはやや大人しいように思えました。しかし、それでも闘争心や反骨精神の強さはやはり東海では頭抜けていますね。それがいい方向に向けば一気に勢いがつくのですが、空回りするとどんどん悪い方向にいってしまう。今年はいい方向に向かっていきそうな気がしますので、東北での本戦も期待できそうです。初戦の日本文理大学に勝つと、関東第1代表の国士舘大学。リーグは1部11位と調子が上がってませんが、こちらもトーナメントにめっぽう強いイメージなので油断は禁物。ぜひともここを勝ってベスト8までは進んでほしいです。
負けた東海学園大学。東海のトップ4のうち、一番勝敗に関してドライな印象があります。この日の試合も執拗なまでに勝利にこだわった静産大と比べて、そこまでのこだわりが選手もベンチも含めて感じられなかったように感じました。もちろん選手もベンチも勝ちたくないとかは一切ないとは思いますが、やや勝敗についてドライ過ぎないかな?とは思います。自分たちのサッカーをしっかりやり続ける、それが東海学園から何人もJリーガーを排出する要因ではありますが、その後の彼らを見るとJでプレーするにはやや物足りない面もあります。技術だけではなく、勝敗への強いこだわりもプロで活躍するには重要です。それもあってか、ここ1、2年はライバルである常葉大や中京大の方が多く選手を送り出しています。チームスタイルも、以前のようなドリブル中心からパス主体のサッカーに変えつつあります。勝敗についてもう少し執着するようになれば、東海でも全国でももっと勝てるようになるのではないかと思います。
続いて第2試合。延期試合が多いものの、ここまでリーグ戦無敗の常葉大学と天皇杯予選以降、今一つ調子の上がらない中京大学との一戦。常葉としてはここも勝ってすんなり総理大臣杯出場を決めて、さらに残りの延期試合も全勝で前期を終えたいところ。中京としては、この一戦を機に調子を上向かせないと今後のリーグ戦にも影響を及ぼす可能性も高く、さらにインカレ出場も危ぶまれるところ。どちらも総理大臣杯以後の戦い方にも関わる大事な一戦とあって、開始からバチバチ感満載の試合となりました。
試合はいきなり動きます。3分、中京大DFのクリアミスから松井のゴールで常葉大が先制すると、その2分後に今度は中京大が小田村からのボールを受けた大分内定の有働のゴールですぐに追いつきます。
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その存在感を見せつけるようなレベルの高いゴールでした。
このゴールで一気に勢いがついた中京大は19分、1年からトップでレギュラーとして出続けていた碓氷のゴールで勝ち越します。常葉大も追いつこうと反撃するも、なかなかシュートまで持って行けずそのまま前半終了。
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中京大の躍進には彼のさらなる活躍が必要となる。
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前半の常葉のシュートはことごとくキーパーに止められた。
打開策が見えない常葉大は60分に藤枝内定の前田を投入、攻撃の厚みを加えようとしますが、中京大の守備陣の前に阻まれます。中京大のしっかり守ってカウンターで追加点を狙う作戦に、常葉大は徐々に攻撃が雑になり時間だけが過ぎていく展開となります。終了間際の86分には、途中出場した熊本内定の藤井から同点ゴールをアシストした小田村、その小田村からのパスに再び有働が決めて勝負あり。中京大が3-1で常葉大に勝利。総理大臣杯出場を決めました。常葉大は昨年に続き、3位決定戦に総理大臣杯の出場を賭けることになりました。
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まずは総理大臣杯出場を決めた中京大学。開始早々の失点はあったものの、それ以降は完璧な試合運びではなかったでしょうか。リーグで調子を崩していたのが嘘のような試合運びでびっくりしました。去年も天皇杯以降、調子を崩していた中京大学でしたが、去年と同じくこのトーナメントで再びチーム状態が上向くことでしょう。しかも今年は、J内定が出た選手から順々に一旦チームから外し、それまでなかなか出番のなかった選手たちを起用していたので、なかなか勝てない試合が続きました。ここに来てようやくチームとしてフィットしてきたようです。このまま好調を維持して、総理大臣杯の本戦では去年以上の成績を残してもらいたいです。本戦ではシードのため、おそらく鹿屋体育大学との初戦となるでしょう。これに勝つと、隣のブロックは東北2位の富士大学、中国2位の周南公立大学、そして九州1位となった日本経済大学のいずれかとの対戦。今の好調を維持できれば、十分ベスト4も狙える組み合わせではないかと思いますので、今年こそベスト4以上の成績を残してもらいたいです。
対する常葉大学。この試合に関しては、いいところがほぼなかったです。完全に中京大学に抑え込まれた印象です。リーグきっての点取り屋、金賢祐の放つシュートはこの日はゴールに嫌われ、途中から出た前田もシュートはわずか1本止まり。今後の戦いへの課題が見えた試合となったのではないでしょうか。常葉大学はトーナメントにあまり強くない印象があり、特に近年最強メンバーと思われた去年の総理大臣杯は初戦はPK戦の末勝ったものの、次の国士舘大学戦は延長含む120分、ほぼ何もできずに敗退。インカレもベスト8を賭けた法政大学戦は、相手キーパーの判断ミスによる退場があったため優位に試合を進められたが、続くベスト8の関西学院大学戦は正直、もっとやれたんじゃないかと思う内容でした。もし本戦に出場したとして、去年以上の成績を残すためにはもっと丁寧な試合運び、それに加え堅い守備を崩す工夫が必要になるでしょう。それが出来ればチーム史上初のベスト4以上も見えてくるでしょう。そうなることと期待しております。
翌週行われた3位決定戦の結果、常葉大学が出場3枠目に入りました。前半0-2から追いつき、PK戦の末の勝利でした。常葉大にはぜひとも、90分で勝てるだけの試合運びが出来るようになってもらいたいですね。去年のインカレの関西大学、現地で見ていてどれだけ心臓に悪かったか…(笑)それが出来れば今年の総理大臣杯は上位進出も十分可能でしょう。ちなみに本戦の組み合わせは初戦が福山大学。それに勝てば昨年のインカレ準優勝の新潟医療福祉大学ですが、今年の新潟医福なら勝つ可能性は十分あるので、ここで勝って関東勢(順天堂か立正大)にベスト4を賭けて挑んでもらいたいです。デンチャレからのいい流れをキープして、東海勢の大躍進が見たい今年の総理大臣杯です。
ということで、静岡でのナイトゲーム。無理すれば日帰りできますが、そんな無理はせずに夜行バスで帰るので静岡駅で呑んでから動くとします(笑)
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このサイズで小さいサイズでした(笑)
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