【完成版】『現代文の解き方&勉強法』理Ⅲのすべてを晒します。

どうも「学生による、学生のための学問」の管理人dioです。

 


多くの人が現代文の解き方で悩む。
 
「現代文の点数が伸びない〜」
「現代文の正しい解き方がわからない。」
「現代文の勉強法がどれも参考にならん!」
 
 
そこで今回は、
現代文(特に評論文)の解き方&勉強法について解説していこうと思います。
 
センスやフィーリングに頼らず、論理的に思考することで正解を導き出すための解き方を伝えます。
 
 



 
 


現代文の解き方
ミクロ視点編

まず現代文(特に評論文)の解き方を考える上で、絶対に知っていてほしいコツを述べます。

現代文中の1文1文がどういった役割を持ちうるのか。

それを明確に意識するだけでもかなり現代文の読みやすさが変わると思います。

 

そしてこれは

 
いわゆる「現代文 読解のコツ」というものが、なぜコツとして成立しているのか。

どういった現代文の構造ゆえなのか、を解説することにもなります。

 


 

 

現代文のコツ①
「主張」か「説明文」か

一番大事なポイントは、

その文が主張か説明文か

現代文はそもそもどんな意図で作られた文章なのか。
 
それは筆者の主張を読者に伝えるためです。

 
それゆえ、
現代文には主張とその説明文しか存在しないのです。

「何を当たり前なことを、」

と思うかもしれません。しかし、これを意識するだけで現代文全体の理解に大きく役立ちます。

 

一番大きな主張があって、それを説明するための副主張が2つ3つあって、そしてその副主張をそれぞれ説明している。

 

現代文は必ず階層構造になります

主張①
 ∟副主張①ー説明文
 ∟副主張②ー説明文

主張②…

といった流れで現代文は進んでいきます。

もちろん、本物の現代文では主張があとに来たりしますが、脳内でこの階層構造を把握することが非常に大事です。

 

よく現代文では、
大事なところに線をひけ」 

と言われますが、

その大事なところというのが「主張」に当たります。大事じゃないところが「説明文」となるのです。

 

 

現代文のコツ②
説明の仕方は「類比」「対比」「因果」のみ

先ほど、現代文には「主張」と「説明文」しかないと話しました。

 

そして、

その「説明文」ですが

  • 「類比」

  • 「対比」

  • 「因果」

の3種類の方法でしか説明されません。

 

これは人の思考的に絶対です。

人はこの3種類でしか、論理的に思考することができないのです。

 

「類比」について

これはいわゆるストレートな説明です。

「言い換え」や「比喩」、「具体例」など、内容的には同質のものを言葉を変えて繰り返すことで説明します。

「言い換え」は前文を抽象化、「比喩」や「具体例」は前文を具体化します。

例を見ましょう。

私は左側に運転席のある車が好きです。つまり、外車に好んで乗ります。例えば、休日はフェラーリやランボルギーニ、ベンツに乗ったりします。

これは第一文と第二文が「言い換え」の関係で、第三文が第一、二文目の「具体例」になっています。

抽象度でいうと、

外車>左側に運転席のある車>フェラーリや…

 

だから構造としては、

2文目
 ∟1文目
  ∟3文目

という感じ。
(3文目は1文目の説明になっており、1文目は2文目の説明になっている。)

 

つまるところ、この3文で大事なのは「主張」である2文目だけである、ということ。

「類比」でよく出てくるキーワードは、

  • つまり、すなわち、要するに、このように(換言)

  • 例えば、まるで(具体例、比喩)

 

基本、

「言い換え」:前文より大事な文
「比喩」「具体例」:前文より価値の低い文

がきます。

 
「つまり」の後は大事なところだよ
「例えば」の後は読まなくていい

というのはそういうことです。

 

 

「対比」について。

これは2つの真逆のものを比べることで、差異を明確化し、その点を際立たせる説明になります。

例えば、

隣の家は3LDKで広い。しかし、私の家は1LDKだ。

 
この文章では、隣の家と私の家を対比していることが明確でしょう。

「私の家は狭い」と明言はしていませんが、広い隣の家と対になるのだから、私の家は狭いと言い切って問題ないのです。

「対比」の関係から、本文に書かれていない範囲まで論理的に推測・理解することが大事です。

 

  • 「でも」

  • 「ところが」

  • 「しかし」

  • 「一方」

などのキーワードによって、対比関係を明確に示すことが多いです。

ただ、接続詞なしで対比の関係になっている場合もあります。

上の文章で「しかし」を抜いても、「隣の家」と「私の家」を広さにおいて対比しているのはわかるでしょう。

 

 

「因果」について。

これは「原因→結果」や「理由→主張」など、根拠と結論の関係で説明します。

朝熱を測ったら37.0℃だった。だから学校を休んだ。

学校を休んだ。なぜなら朝熱を測ったら37.0℃だったからだ。

前者は根拠→結論。後者は結論→根拠。

 

キーワードとしては、

  • だから、したがって、よって、その結果、そして、ので、から、ため(根拠→結論)

  • なぜなら、というのも(結論→根拠)

が多いです。

 

 

ミクロ視点のまとめ

「主張」か「説明文」か。
「類比」「対比」「因果」のどの関係か。

この2つのポイントを意識しながら、

  • 文の価値の優劣
    (主に主張か説明文かの差)

  • 文と文の関係
    (主に類比、対比、因果の差)

をしっかり理解したいです。

 

「主張」が「類比」によって説明されるとき、おそらく一番抽象度の高い文が「主張」であり、残る抽象度の低い「説明文」は価値が低い。

また「主張」が「因果」によって説明され、理由が説明されるなら、「主張」とその理由の「説明文」の関係(因果関係)を抑えたい。

 

と言った感じです。

 

 

現代文の解き方
マクロ視点編

ここまでは現代文をミクロ視点で見てきました。

1文1文の関係性についてです。

 

次は、そうした1文1文の集合、つまり段落単位での話です。

 

 

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