元作詞家の「オヤジになって尚更にイイなぁ…って思う曲 ⑩」
♬ 街の灯り
堺 正章
昭和歌謡を代表する一曲であることは間違いないと思います、1973年発表の「♬ 街の灯り」です。堺正章氏が過去に唄っておられたことをご存知ないお若い方は多いかと思います。元々はGSバンド “ ザ・スパイダース ” でヴォーカルを担当されていました。
作詞は阿久悠氏、当該歌詞については聴き手の想像を膨らませるための奥行あるスペースを残しておられます。
息でくもる窓に書いた
君の名前指でたどり
あとの言葉迷いながら
そっといった
そっといった…さて何と言ったのでしょう? それについては書かれておりません。
街の灯りちらちら あれは何をささやく
愛が一つめばえそうな胸がはずむ時よ
今まさに芽生えそうな愛に胸がはずむ。この心情を頼りに彼がお相手に何を告げたのかを想像出来ようかと思います。しかしその具体的な台詞や彼の表情などは聴き手の自由なイメージに任せられております。
好きな唄を耳のそばで
君のために低く歌い
あまい涙さそいながら
そして待った
あまい涙さそいながら…彼女はその言葉や唄に涙し、且つそれはあまい涙であった。少なくとも告げられた女性にとっては何か嬉しい言葉であった筈です。
そして彼は彼女からの言葉・返答を待っています。しかし、ここでもまたその内容については書かれておりません。
街の灯りちらちら あれは何をささやく
愛が一つめばえそうな胸がはずむ時よ
街の灯りが放つメッセージを想像するかの如く、彼女の言葉を待っているのかもしれません。でもやはりこれは愛の芽生えを感じるワクワクする様な状況なのです。
その始終やり取りを皆様も想像しながら是非お聴き下さい。
ご覧頂き有難う御座います🙇♂️
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