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#7. 強いパパ?弱いパパ?

パパの愛するガオちゃんへ

パパは面白いパパである自信はある。パパがいっつもふざけた顔とかしてるから、あなたも変な顔が得意になりましたね。「小さい頃のパパにそっくり!」って家族はみんな言うよ。

じゃぁパパは強いパパだと思う?弱いパパだと思う?パパはね、自分のことを大きくて強い人間だと思ってきた。長男として生まれて、弟妹は少し年が離れててパパの父さんは仕事で不在のことが多かったし、当時からまるで「小さなパパ」だった(らしい)。学生のときは勉強もできたし、リーダーもたくさん経験した。応援団長、委員長、部長、寮長。〇〇長をいっぱいやらせてもらって、目立つ存在だった。就職しても世間的にはちょっと異色なかっこいい仕事だった。出会う人みんなに「なにそれすごいね!」と褒められて、それはパパの誇りで自慢だった。パパは強いし、「強いパパであらねばならない」という思いもどこかにあったと思う。

だから、がんになったときも「あぁこれはパパが強いからカミサマからの試練なんだ。同世代を代表してパパが選ばれたんだ。これを乗り越えることでみんなの希望になるんだ。」とそういうメッセージだと思っていた。今日までは。

でも違ったみたい。

パパは強い部分もあるけど、小さくて弱い部分もある。というか、本当は基本的には弱い存在なんだ。人はひとりでは生きられない。パパは今、家族、友達、先生、看護師さん、たくさんの人に頼って何とか生きている。体重は病気前から20㎏も減って、文字通り弱っている。心にも弱い部分はある。強く希望をもつときもあれば、失うことへの恐れ、未来への不安、などダークサイドに堕ちそうなときもある。

でも、それでいい。小さくて弱いパパをまずはパパ自信が認めてあげること。(パパがそうであってもガオちゃんやママがパパを変わらず愛してくれること、パパは知ってるよ)だから、がんに対しても「強く乗り越える」んじゃなくて、「弱いパパだけど、今できることを少しづつやって、どうにかこうにか共生できるようにする」のがいいんじゃないかな?と今は思ってる。

それとね、がんもきっとパパと一緒だと思う。すごい勢いで広がるから一見強そうなんだけど、本当は弱い存在で、だからアナキンみたいにダークサイドに堕ちてダースベイダーになっちゃったんだと思う。でも、最後には「新たなる希望」であるルークがベイダーをライトサイドに救い出したように、希望によってパパもがんも救われるんだ。(今日はパパの大好きなスターウォーズネタ多めですね)

「強そうで弱いパパ」と「強そうで弱いガン」いっしょだね。きっと仲良くできると思う。

23.9.23 パパ

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