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あんま言ったことないけど…実は吃音症です

なんで今さらこれを言おうと思ったかは…わかんない。けど、

実は吃音症なんです。どういう病気かっていうと、

 音の繰り返し、ひき伸ばし、言葉を出せずに間があいてしまうなど、一般に「どもる」と言われる話し方の障害です。幼児・児童期に出始めるタイプ(発達性吃音)がほとんどで、大半は自然に症状が消失したり軽くなったりしますが、青年・成人期まで持続する人もいます。

https://cpedd.nise.go.jp/rikai/about/kitsuon

どもりがでる感覚はどうにも説明がしにくいんだけど、喉の奥の方にずっしりとおもりがのしかかったような気分になる。
声帯がギューとしまってしまうので声が出せなくなる。そんな症状なのだ。

多分これを読んでいる俺の知り合いのほとんどは全くピンとこないと思う。友達で気付いてる人はほぼいないんじゃないかな。

ぶっちゃけ、普段話している時にどもることはほぼなくて、緊張してる時に出てしまう。

緊張している時というのがこれがまた難しい。
俺は人前の発表の場では、よほど体調の良くない場合か、よっぽどプレッシャーの大きい場合以外ではどもらない。
もちろん、どもって発表がままならないという苦しい経験をしたこともあるが数えるほどである。人前に出るのが割と好きだからなのかもしれない。

それより多いのが、年上の人と話す時である。

俺は結構先輩とか年上の人と話すのが苦手なのだが、これは吃音によるものが大きい。
目上の人と話すと緊張してしまい、声が出てこなくなってしまう。

最近ある程度場数を踏んだのか、喉を使わずに息だけで「ハイッ」と声を出すことができるようになったが、声が出しづらいことは変わらない。

ごく稀にいる物腰のやわらかいおじさんとか、2、3個年上のそんな立場の変わらない先輩とかを除いては大体こうなってしまう。

先ほども話した通り症状がそれほど重くないので日常会話にはほとんど問題ないのだが、時おりどうしようもなくイヤになることがある。
例えば…


バイトにて。
新しく入ったバイト先で店長に清掃を教わっている時、何かのタイミングで返事を求められた。

もちろん「はい」とすぐに答えたかったのだがうまく言葉が出てこなかった。これはどもりによるものである。それで、

「返事はちゃんとして」

と優しめの店長に結構キツく叱られた。

言葉が出ない苦しみをこんなにダイレクトに食らうことは多くないので結構しんどかった。

とあるボランティアで。
NPOで音楽イベントのお手伝いのボランティアをやっているのだが、そこには老若男女いろんなタイプの大人の方がいる。

先ほど話した通り俺は年上の大人(特に男性)と話すのがとても苦手なので、話すと知らないうちに声量が落ちる。

すると、5-60のジジイから結構「声が小さい」と言われるのだ。
別に普段は全然そんなことないしそういうキャラクターでもないから苦しい。イジられると怖いから余計声が出せなくなる。
その葛藤でつらくなることもある。


吃音症は基本大人になるにつれよくなるものだ。

ただ、俺のように大人でもあまりよくならない人もいる。きっと吃音症とはこれからも付き合っていくことだろう。

別にこれで共感してほしいとかでも「そうなの!?大丈夫?」とか言われたいわけでもない。

わかったら「ああそう」と思ってほっといてほしい。少なくとも俺にとってはその程度のことだ。

でもときどき、「なんで自分だけこんなんなんだろう」と思うことがある。
年上の人にガンガン話しかけて距離を縮めてる人とかを見ると無性に羨ましくなる。
だが仕方ない。そういうことにしている。

で、もし俺と同じ境遇で苦しんでいる人がいたらだ。

なるべくゆっくり自分の伝えたいことを整理して話すようにすることを伝えたい。

自分の話したいことをゆっくり、しっかりと話せるようになると周りがちゃんと興味を持ってくれる。理解のある大人の人はしっかり分かってくれる。

その中で少しずつ吃音と向き合っていけばいいんじゃないかと。そんな風に思うんだ。

ずいぶん重たい話になったけど、なんかこれを書きたい気分だったんだ。

それじゃまた。

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