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2020年7月29日営業日報

Twitterでふと営業時代の経験をつぶやいてみました。

ありがたいことに、お2人から詳しく聞いてみたいとの声をいただいたので当時の経験を書いていこうと思います。

今回は①の【歌舞伎町で6時間監禁事件】についてです。

1.どんな商品を営業していたのか

まず、事件の詳細を語る前に、私がどのような商品をどのように売っていたのかを簡単に紹介します。

【業務内容】

務めていたのは全国展開するいわゆるIT企業です。

企業名は伏せますが、多分誰もが一度は耳にしたことがあると思います。

そこで私はオフィス向けの回線や広告などをメインに販売していました。

ゴリゴリの営業会社で有名だったものでして、前日までの進捗・ノルマへの達成ビジョンを毎朝報告するような体育会系。

高校まで野球部に所属していたこともあってそういう環境は慣れっこでしたが、合わない人は徹底的に合わないようで、すぐに辞めてしまう同期が多数いましたね笑

【営業手法】

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月初はテレアポを中心に、リストアップされた企業へひたすら電話をかけ続け、1週間で30件ほどアポをとります。

翌週以降はひたすら商談をこなしますが、体感では5件に1件は成約につながっていましたね。

正直、自分のノルマをこなすのは楽だったんです。

ある程度経験を積めば、それまでに付き合いのある顧客から紹介ももらえますし。

しかし問題はチームで動いていること。

新卒や2年目はなかなか成約につながらないので、月末になるとチームノルマが未達という地獄のような状況に陥ります。

そうなると鬼軍曹たちは怒り狂い、「オフィスじゃなくてもどこでもいいから契約を取ってこい」と叫ぶわけです。

こうなると手が付けられません。

営業メンバーは即決を狙うために飲食店や美容室に飛び込み営業をスタート。

ひぃひぃ言いながら月末を乗り切っていました。


という感じで、私が働いていた環境のイメージを持っていただけたでしょうか?

①の【歌舞伎町で6時間監禁事件】は月末の飛び込み営業の際に起きた出来事です。

2.歌舞伎町で6時間監禁事件

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さてさていよいよ本題です。

その日はムシムシする非常に暑い夏の夜でした。

相も変わらず昼間から飲食店・美容室・エステなどに飛び込むもなかなか契約できず、ノルマに達することができません。

夕方になってくるともう汗だく・ドロドロになっていて、そんな小汚いスーツのサラリーマンが店に入ってくること自体嫌がられます。

仕方なく日本一の歓楽街歌舞伎町にて、キャバクラや風俗に営業をかけることに。

店内の様子が見えず、どれだけ繁盛してるのかも見当がつかない中での訪問になるので、大盛り上がりの中、扉を開け営業をかけてシラケさせてしまうことだってあります。

そんなときは決まってブチギレられましたね笑

飛び込んでは断られ、飛び込んでは断られを3時間ほど続けたところ事件が発生。

【静まり返った店内へ】

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そのお店はキャバクラばかりが入ったビルの中にありました。

看板は出ていないものの、なんとなく営業してそうな雰囲気を感じて突入を決意。

黒い重たい扉を疲弊しきった腕でなんとか押し開けると、そこには5人の男性が座っていました。

男性A「なんの用?」

ひげだるま「〇〇のひげだるまと言いまして、今回はこちらの商品の案内で…」

男性B「うざいな」

なにやらピリピリした雰囲気です。

長年の勘で危険な空気を察知した私はすぐに店を出ようとすると、

男性C「お前見たっしょ?」

男性A「見られたと思うわ」

なんのことやらさっぱりでしたが、素直に帰してもらうことはできなさそうです。

男性A「ちょっとこっち来いよ」

と呼ばれ、スマホ・カバンをすべて没収されてしまいました。

状況を理解しなくては!と店内を見渡すと、見慣れない器具が並んでいます。

そして男性DとEは呂律が回らずぐったり。

ぼんやり分かってきたのが、どうやら脱法ドラッグを楽しんでいた場所に私は飛び込んでしまったようです。

【そして監禁へ】

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今までも軽めの監禁を経験してきましたが、今回はとにかくハードでした。

大人がようやく入れるような狭いスペースに押し込まれ、そのままカギがかけられます。

身長が180cmある私は、頭が天井についてしまい、首を曲げた状態で過ごさなければなりません。

1時間程度耐えればなんとかなるかなと思っていましたが、まさかの6時間笑

立ちっぱなしはさすがに堪えましたね。

恐怖というよりかは暇なんです。

目の前にあるのは壁ですからね。なんの変化もありません。

そして襲い掛かってくる尿意。

この場で立ちションしてやろうかなとさえ考えましたが、彼らの逆鱗に触れたらまずいのでひたすら我慢。

深夜3時になり、お腹空いたな…とぼんやり考えていると突然カギをガチャガチャいじる音が。

男性A「閉じ込めてるの忘れてたわ。特に問題なさそうだし、口外しないことを約束してくれるなら帰っていいよ」

とのこと。

閉じ込められた理由も解放されたきっかけもなにも分からないまま、朝方の歌舞伎町に放り出されます。

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スマホを取り出すと、見たことのない数の着信が残っていました。

そうですよね、突然6時間も連絡がとれなくなったら不安に思いますよね笑

みんな寝てるかな?と思いながら1件1件かけ直します。

全員すぐに電話に出てくれ安堵の声が。

この事件をきっかけに、営業全員のタブレットに位置情報アプリが投入されてしまったので少々申し訳なさを感じましたが、まあ命の危険と比べたらマシでしょう。


一気に書いたので、まとまりがなくなってしまいました。

そんなこんなで、【歌舞伎町で6時間監禁事件】は幕を閉じます。

みなさん、くれぐれも深夜の店舗に営業をかける際はご注意くださいね。



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