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高齢者と大企業のお話。

電車で高齢者とお見受けした方に席を譲ろうとしたら、「俺はまだジジイじゃねぇよ!」と叱責されました。Higashiyamaです。

今回はビジネス寄りの話題です。ちょっと横文字多めです。
流行りの生成AIはもちろんですが、ビジネス環境の変化とか顧客体験とか、データとかアジリティとか、様々なトピックでお客様にプレゼンする機会があります。

デジタルトランスフォーメーション(DX)という単語は、最近はほぼ使わなくなりました。2022年末時点で大企業の8割以上がすでにDXに取り組んでいるとの調査もあるくらいで、DXが競争力の源泉であった時期はとっくに過ぎ去っていて、もはや競争力の前提だと考えています。AIの活用も、早晩そうなるでしょうね。

デジタルについては、新型コロナによるパンデミックの前からキーワードとしてはありました。デジタル・ディスラプション、デジタルとアジリティを武器にしたスタートアップ企業などによって、既存のビジネスに創造的な破壊がもたらされるなんてことが、コンサルファームのレポートなんかで取り沙汰されていた時期もありました。スタートアップと大手が競合する、という構図です。

しかし最近は、スタートアップと大企業の関係性にも変化が生じています。競合するのではなく、協調するというヤツです。両者共に、自社だけでは攻めきれない、あるいは、多様化・高度化する顧客ニーズを満たしきれない状況が見えてきているわけです。大企業からも、エコシステムというキーワードをしばしば耳にするようになりました。いいですよね。

とは言いながら、「やっぱスタートアップの支援なんぞ必要ないわ!」という大企業、まだ結構ある気がするんです。エコシステムとかパートナーシップとか仰るんですが、実際に話を進めようとすると、これがネック、あれがハードル、やっぱり自分たちでやったほうがいい、といった感じで。電車の座席を譲る話とは違う次元の話ではありますが、「高齢者を労わらんか!席を譲らんとはけしからん!」とか言う割に、いざ譲ろうとしたら変なことになる、みたいな。

当然、スタートアップ側が改善・努力すべき点も多々あります。それでもスタートアップと競合せずに協調していくのであれば、大企業側もスローガンを打ち出すだけでなく、体質的に変化していく必要があるでしょう。しかしながら大企業側はまだ、自分たちの仕事の仕方を変えずに、スタートアップ側に求めることが多いのかなという印象です。意図してスタートアップをふるいにかけているのかもしれませんけれども。

なんで怒られなきゃいけないんだろうと思いながらこんなことを考えました、というお話でした。
私もふるいにかけられていたんですかね。なんだったんだろう。


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