● 税理士の顧問料の目安は?
税理士の顧問料は、依頼する業務の範囲や企業の規模、地域によって異なりますが、一般的な目安として以下のような料金体系があります。
1. 顧問料の一般的な目安
個人事業主の場合:
月額: 1万~3万円程度
年間決算費用: 5万~10万円程度
中小企業の場合:
月額: 2万~5万円程度
年間決算費用: 10万~20万円程度
中堅企業の場合:
月額: 5万~10万円程度
年間決算費用: 20万~50万円程度
2. 料金に影響を与える要因
業務範囲:
基本業務: 月次の記帳代行、経理指導、月次試算表の作成、税務相談など。
追加業務: 年次決算、税務申告書の作成、給与計算、社会保険手続き、資金繰り支援、経営相談など。
企業の規模: 売上高や従業員数、取引量によって顧問料が変わることがあります。大きな企業ほど複雑な業務が増えるため、料金も高くなります。
業種: 特殊な業界(例:医療、建設、ITなど)では、業界特有の知識が求められるため、料金が高くなる場合があります。
地域: 都市部(例:東京、大阪、名古屋など)では、地方に比べて料金が高めになる傾向があります。
3. 料金の交渉
パッケージプラン: 顧問料を定額で提供する税理士事務所もあります。複数の業務をまとめて依頼することで、料金が割安になることがあります。
見積もりの取得: 複数の税理士事務所から見積もりを取り、サービス内容と料金を比較検討することが重要です。
契約内容の確認: 顧問料に含まれる業務内容や追加費用について、契約前に詳細を確認し、透明性を確保しましょう。
4. 初回相談の活用
多くの税理士事務所では、初回相談を無料で提供しています。この機会に、以下のポイントを確認しましょう。
料金体系の詳細: 月額顧問料や決算費用の具体的な金額、追加業務にかかる費用などを確認します。
業務内容の範囲: 顧問契約に含まれる業務内容と範囲を確認し、自社のニーズに合っているかを判断します。
契約期間と解約条件: 契約期間や解約条件についても事前に確認し、納得した上で契約を結びます。
5. 長期的な視点での選択
料金だけでなく、税理士の専門知識、対応力、人柄なども重要な選定基準です。信頼できる税理士との長期的な関係を築くことで、経営の安定と成長に寄与します。
参考情報
税理士紹介サイト: 「税理士ドットコム」や「税理士紹介センター」などの税理士紹介サイトを活用することで、複数の税理士から見積もりを取得し、比較検討することができます。
公的機関の相談: 地元の商工会議所や中小企業支援センターなどでも、税理士の紹介や相談を受け付けています。
これらのポイントを踏まえ、自社に最適な税理士を見つけるための参考にしてください。
● 税理士と顧問料を交渉するとき 5つのフロー(手順)
税理士と顧問料を交渉する際のポイントと方法について以下にまとめます。交渉の成功は、互いの信頼関係を築きながら、合理的かつ透明なコミュニケーションを行うことにかかっています。
1. 事前準備
複数の見積もりを取得: 複数の税理士事務所から見積もりを取ることで、相場を把握し、自分の予算に合ったサービスを選びやすくなります。
必要なサービスを明確にする: 自分が必要としている具体的なサービス(記帳代行、決算書作成、税務申告、経営相談など)を明確にし、それを税理士に伝えます。
業務量の見積もり: 月次や年間の取引量、業務量を事前に把握し、それに基づいて交渉の材料にします。
2. 交渉の際のポイント
透明なコミュニケーション: 自分の予算や期待するサービス内容を正直に伝えましょう。税理士側も自社の経営状況やニーズを理解することで、適切な提案ができるようになります。
相場を共有: 他の税理士事務所から得た見積もりを参考にしつつ、相場に基づいた適正価格を提案します。ただし、具体的な他社の見積もり金額を直接伝えることは避けましょう。
長期契約の提案: 長期的な契約を提示することで、割引を受けられる場合があります。税理士も長期のクライアントを得ることがメリットとなるため、交渉材料になります。
追加サービスの削減: 必要ないサービスを省くことで、料金を抑えることができます。基本的なサービスに絞り、追加の業務は必要に応じて依頼する方法もあります。
3. 具体的な交渉方法
初回相談時の質問リスト: 交渉前に具体的な質問リストを用意し、税理士の対応やサービス内容、料金体系を詳しく確認します。
例: 月額顧問料に含まれる具体的な業務内容は何か?
例: 追加料金が発生する場合、その詳細と金額は?
例: 契約期間中に料金の見直しが可能か?
オプション料金の確認: 基本料金に加えて、追加業務(例えば給与計算や社保手続き)にかかるオプション料金も確認し、交渉の際に含めます。
4. 交渉の流れ
自分の要望を整理: 具体的なサービス内容、予算、希望するサポートレベルを整理します。
税理士と面談: 初回相談時に自分の要望を伝え、見積もりを依頼します。複数の税理士と面談し、比較します。
見積もりを比較: 各税理士の見積もりを比較し、サービス内容と料金のバランスを考慮します。
交渉開始: 自分の予算や希望を再度伝え、具体的な交渉を開始します。柔軟な対応を心掛け、互いに納得できる妥協点を探ります。
契約内容の確認: 交渉がまとまったら、契約書の内容を詳細に確認します。料金、サービス内容、支払い条件、解約条件などが明確に記載されていることを確認します。
5. 交渉後のフォロー
コミュニケーションの維持: 契約後も定期的にコミュニケーションを取り、サービス内容や料金に関するフィードバックを行います。
契約見直しの機会: 事業の状況やニーズの変化に応じて、契約内容の見直しを提案することも大切です。
追加アドバイス
誠実な態度を保つ: 交渉時には誠実な態度を心掛けましょう。税理士との信頼関係が築かれることで、長期的な協力関係が得られます。
プロフェッショナリズムを尊重: 税理士は専門知識を持つプロフェッショナルです。その価値を尊重し、適正な料金を支払うことも重要です。
以上のポイントを参考にしながら、税理士との顧問料交渉を進めてみてください。納得のいく契約を結ぶことで、会社経営の安心感が得られるでしょう。
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