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優しさが届くことで、支えられる人がいる

ラーメン松井さんこと松井さんは、名前の通りラーメン屋さんです。兵庫県川西市という、少し都会から離れたところで川西麺業というラーメン屋さんをしています。

松井さんのラーメン愛は群を抜いています。
・大学時代1年間でラーメン600杯
・ラーメンのためにアメリカやハワイへ旅行に行く

そんな松井さんが、自分の手で作り上げたいのは「優しいラーメン」です。

「人に優しくしても、損をするだけじゃないか」
そんな声が返ってくるかもしれません。
ただ、今のラー松さんはその優しさのおかげだそうです。

鬱に陥ったサラリーマン時代

松井さんは現在24歳です。
大学時代にラーメンにどっぷりはまり、年間600杯を食すほどラーメンが大好きでした。
ただ、ラーメンが好きなこととラーメン屋さんになるのはまた別です。
大学卒業後は、人が好きだったこともあり、人材派遣会社に就職しました。
新天地のスマホショップに派遣された松井さん、そこには厳しい現実が待っていました

・価値観の合わない先輩
・先輩からの棘のある
・気乗りしない事も我慢してしないといけない日々

特に機械が好きというわけでもなく、松井さんにとって、スマホショップでの仕事は苦しみに満ちていましたした。

仕事のストレスが溜まり、鬱になることもありました。

壊れる心を繋ぎとめた優しいラーメン

そんなしんどい職場で心が疲弊していく中、松井さんがその職場でやっていけたのは、ラーメンがあったからでした。

心が死んでいく中、唯一自分の心を揺れ動かしてくれるのが、ラーメンでした。

「仕事終わりにはラーメンが待ってる...!」

褒められたことではありませんが、仕事中も今日食べるラーメンを頭の中で考えたり、調べたりすることで心を保っていました。

そんな疲れた体を癒やしてくれるのは、コテコテのラーメンではなく、「優しい味のするラーメン」でした。

優しい味が疲れ切った心身を癒やしてくれる。辛い現実を支えてくれたのが、優しいラーメンでした。

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差し伸べられた優しい手

ラーメンに支えられながら、辛い仕事を耐え抜く日々
松井さんの中にはある思いが募りに募っていました。

「このままこの日々が続くんだろうか...」

そんなラー松さんに転機が訪れたのは通いつけのbarでした。
barでは溢れんばかりのラーメン愛を顔なじみにを語っていました。
その思いが、偶然チャンスを呼び込みます。

「そんなにラーメンに熱い思いもっとるんやったら、ラーメン屋やらへんか?開業資金は俺が出したる」

あまりにも急に差し伸べられた優しい手。もちろんラーメン屋を自分でやった経験などありません。お店を経営した経験もありません。

しかし、今の職場を抜け出したいという強い思いが松井さんを突き動かしました。
「ぜひやらせてください!!」

一人の優しい手が、松井さんを引っ張り上げてくれました。


ずっとラーメンに支えられてきた自分が作り上げるラーメン、それは...


そこから松井さんは、ラーメン屋開業に向けて、血のにじむような試行錯誤の日々が始まります。その中で、一番最初に向きあったのはこんな問でした。

「自分は一体どんなラーメン屋を作りたいんだろう?」

これまで食べてきた1000を超えるラーメン、これまでの経験、あらゆる材料を考慮した結果、一つの答えが出ました。

「優しいラーメン屋を作りたい」

仕事で病みそうになったとき、自分を支えてくれたのは優しいラーメンでした。暗い現実から自分を引っ張り出してくれたのは、bar差し伸べられた優しい手でした。

「優しさで心身癒やされることもある」

そこから優しいラーメン作りが始まります。

・健康に悪い化学調味料を使わないラーメンにしよう
・喉が乾かないように、あっさりとしたラーメンにしよう
・お客さんとたくさんコミュニケーションがとれるお店にしよう

こうして生まれた、川西麺業。

その思いは徐々にお客さんに届きつつあります。

お店には、老若男女問わずお客さんが来てくれています。
何度も繰り返し来てくれる地元方もいます。
他ではなかなか見られない、松井さんとお客さんとのコミュニケーションが生まれています。

川西麺業のラーメンは、優しさに支えられてきた松井さんだから作り上げられるもの。今日も松井さんは、お客さんに優しさの隠し味の詰まったラーメンを届けています。その優しさが、お客さんの支えになることを願って( to be continued... )

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