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川のある暮らし

栃木県在住の地方自治体職員スズキです。

熊本県を中心に激しく降り続く線状降水帯での被害が球磨川を中心に相次いでいますが、さらにそこから北に降水帯が向かい、今度は福岡県・大分県の筑後川に被害が広がっています。

私が住む自治体も一級河川が数本流れており…

と、定型文的に考え始めて、そもそも、栃木県には海がありませんし、海なし県というのは栃木県以外にも存在しますが、川がない自治体は存在するのだろうか?と、ふと考えました。

国から地方自治体へ、都市機能誘導区域を定め、機能を集中させることで、まちを持続できるようにと立地適正化計画を策定し、まちづくりをよりコンパクトに進めようと促しています。もちろん災害危険区域からの移転もここに含まれるわけですが、私が住むまちにしても、川沿いにまちが作られ、公共施設や住宅も集約されています。

幸いなことに、昨年の台風19号の被害や、それ以前の東北関東豪雨などでも辛くも大規模災害の前で踏みとどまってきましたが、今後はどこでも、このような数十年に一度の大雨が、年に数回も襲うということが予想されます。

私たちのまちが、幸運にも被害を最小限に抑えられてきたのは、河川の浚渫を含めた河川改修工事や、遊水池を先行して整備してきたことが大きく、安全なまちを作ってくれた先人に感謝の気持ちしかありません。

大規模なハード整備は、時には悪いもの、無駄なものとして、批判の対象にさらされますが、自治体職員としては、安全に暮らすことができるまちを作ることは、長い時間と多くのお金をかけた投資も必要であると、このような災害に見舞われるたびに思います。もちろん、被害に遭われている自治体がこれまで対策を怠っていたわけではありませんし、今後はその対策の想像を超える災害にさらされてしまこともあるでしょう。

それほど自然災害は恐ろしいものだと思いますし、合わせて、今の安全な暮らしは一朝一夕にあるものではないことと、安全に暮らせるまちに住んでいることをもっと感謝しなければならないと思うのです。

おそらくどこの自治体にも規模の大小はあっても河川はあると思います。ただ、その川もこの豪雨が過ぎれば、水運や、憩いの場にもなるものです。川のそばでの小規模イベント、計画を温めていますし、是非実施できるように今は災害が去るのを待つのみです。

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