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あいまいな空

朝起きて、わたしの頭上に覆い被さるどんよりとした曇り空からふと光がさすのを見あげて、今日もあなたが太陽であることをなにより尊いと思う。
 あなたが太陽であること、太陽であらなければいけないこと、それを他でもないあなた自身が一番に咀嚼しながら燃えている、だからあなたの振りまく輝きはこんなにも暖かく世界を包みこむ。

 太陽が出ていても雨は降る。あなたがほんとうは泣いていることを知っている。けれども雲は晴れるから、わたしたちはあなたの天気雨で恵まれている。あなたが通るだけですべてに花が咲く。
 ただ、雨がやむことを祈ってやまない。あなたの笑顔に返せるものが祈りだけても、空に雲がなければ届くと信じられるから。

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