見出し画像

子どものウェディング撮影をしようと思ったのが撮影とドレス収集の始まり  その五 和装

 公園ではなくもう少しロケーションのいい場所で次男夫婦のウェディング撮影をしてあげたい。

 公園での撮影から2週間ほど経ったころ、次男に電話して「糸島の海岸に行かない?」と尋ねてみました。
次男からは、「Yちゃんも俺も人に見られる場所は嫌だから、おばあちゃん家の山小屋でいつか撮影したいと思っているよ。」と、想像していなかった答えが返ってきました。

『おばあちゃん家の山小屋』というのは、私の実家の山の中に建てた小さな家で、貸別荘としても使っていた建物です。
熊本地震以来、宿泊客をとることが出来なくなり、手つかずになったままになっている森の中の山小屋です。

 この年の元旦、みんなが帰省した際、サプライズで次男嫁には、家にあった中振袖、次男にはウール地の着物を着せ、私たち夫婦と他の兄弟は洋服姿で、山小で撮影をしました。

 自分の子供の考えながら
(ひっそりと地味に・・そういう若者もいるんだ。これからあの山小屋にもそういうニーズが出てくるかもしれない)
と思いました。

 11月のある日、出かけたついでに最初にドレスを買った古着屋さんに
ふらっと寄ってみました。
前からあったと思いますが、天井近くから吊るされた、打掛が目に飛びごんできました。

 以前からドレス選びのついでに打掛もネットで見ていました。実物を見ないと風合いや、着物の程度はわからないと思い、今まで買えませんでした。

 店員さんに下ろしてもらうと、まだ仕付け糸が残っている新古品でした。紅色の生地に はばたく鶴が刺繡された打掛は、私も40年近く前に着たことがあるスタンダードな古典柄です。
和装はハードルが高くてとても挑戦できないと今まで思っていましたが、この打掛に出会って身近に感じられるようになりました。

 ただ、この打掛の値段は、リーズナブルですが、打掛の下に着る掛下や帯などの付属品もそろえなければなりません。
私には、全くと言っていいほど和装の知識がありません。
(もし着れるまでにならなかったらどうしよう)と即買いする勇気はその時はありませんでした。

 でも、帰ってから家事をしながらも悩みました。
そして
もし着れなくても、実家に飾ればいいじゃない
という結論を出しました。

 山小屋のある私の実家は築150年を超える古民家で、熊本地震以前は農家民宿を営んでいました。
それから 実家に住む義姉に電話して、一緒に古着屋について行ってみてもらいました。
そして義姉にも太鼓判を押され、打掛を買いました。

 それからはネットで神前結婚式やモデルさんの打掛姿を検索しました。
モデルさんの打掛姿は斬新なものも多く、結婚式の和装は、画一的な着方をしなくていいと思いました。

 打掛を着るとき必要なものは・・

違いすぎて着物の着付けの先生に怒られそうですが、
掛下・帯・帯締め・帯上げ・下着・半襟・胸元にさす短剣や鏡・房の付いたお守り的なもの・髪飾り・足袋・草履等々 一応書き出してみました。

 それからネットのショッピングサイトやお得意さんになってきた
『○○カリ』で調べてみましたが、豪華に見えるけどリーズナブルな値段の打掛に比べれば、どの付属品も高すぎると思いました。

それで、ごまかし様のない、帯関係や草履などは購入することにして、写真では多分ちょっとしか映らない物は、全部手作りで誤魔化そうと思いました。

 まず掛下と呼ばれる打掛の下に着る着物は、白っぽい着物を持っていなかったので、古着の白い着物を買い、襟には、シルクの白い生地に鶴の模様が織り込んである生地を買い、縫い付けました。打掛を着た時見えそうな部分にも白地の布を縫い付けました。
 
短剣は、段ボール紙で短剣のような形を作り、和風布で袋を作りました。

試行錯誤の末 作ってみた 飾り


 打掛のモデル写真を見ると、胸元に差したお守りなどから大きなふさ状のストラップがぶら下がっていますので、ネットで探してみましたが大きな房は見つかりません。手芸屋さんに行っても小さな房のストラップしなかったので、100均の赤色の手芸糸買ってきて段ボール紙を芯にして少し膨らみをもたせて作ってみたら、意外に様になりました。

打掛姿のモデルさん達が着ていたのは、他にピンク、白、金色などありました。どんな色でも選べる様に、白・ピンク・金色の代わりに黄色を買ってきて、房の量産をしました。


試行錯誤の末、12月中旬には、なんちゃって 打掛一式が出来上がりました。





この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?