2024年5月7日 イスラエルに見る集団思考と緊急事態の恐ろしさ
政党として埋没しつつある国民民主党の玉木雄一郎代表が連日緊急事態宣言について情報発信をしています。これを「ああ愚かな人だな」と思いながら見ていました。緊急事態であっても国会が冷静にチェックを効かせれば問題は大きくならないと言っています。おそらく動機は日本会議系の改憲論者を惹きつけることにあるのでしょうが、そのために結論ありきで無理矢理な議論を展開しているわけですね。そして連日Xで「自分に反論してくる人は我が主張をきちんと読んでいない」などと嘯いています。
有事の議論なので有事を参考にしなければならないのですが、ここで参考になるのがイスラエルの事例です。イスラエルには憲法がなく最高裁判所がその代わりを果たしています。ネタニヤフ政権はこのブレーキを破壊したかったのですが国民に猛反発されていました。ここで起きたのが10月7日のハマスの攻撃です。戦時内閣メンバーは緊急事態が終わるまで辞任しなくていい決まりになっています。ここで成果が挙げられればよかったのですが徐々に状況が悪化してゆきました。国民に支持してもらおうと躍起になっているうちに徐々に行動がエスカレートしてゆき大変なことになっています。もちろん国会もあるのですがほぼ役に立っていません。日本と同じ議員内閣制なので内閣と議会が共犯関係になってしまうわけですね。
これをXで緊急事態条項に反対する人たちに投げてみたのですが反応はありませんでした。そもそもスマホだけで情報を取っている人たちはイスラエルの状況など理解できないでしょう。彼らが理解できるのは「憲法が改正されたら戦争になり我々の暮らしは破壊される」程度のステートメントに過ぎません。さらに「支持者を集めるために反対運動を維持しておきたい」という政治家もいます。リテラシがない人たちを運動体にとどめておくことが目的化しておりつまり冷静な議論ができなくなっているということになろうかと思います。
こういう困った状況はニュースになりませんから、誰かがアーカイブしておく必要があるんだろうなあと思います。
イスラエル情勢ですが、集団思考に陥った戦時内閣の暴走が始まっています。アメリカに見放されては困るというのが唯一の歯止めになっているようです。ラファの大規模な地上侵攻はかろうじて防がれたようですが限定的な地上戦が行われたという情報もありモニタリングを継続したいと考えています。
所詮は集団思考なのでだんだん言っていることがおかしくなってきています。イランの外交施設が攻撃された時は「イランを挑発すればアメリカもイスラエルを支持せざるを得なくなるのではないか?」ということになっていました。この冷静さを失った人たちがバイデン政権に取っては徐々に大きな重荷になりつつあるようです。バイデンさんは民主党大会までにこの問題を解決しておきたいところです。
このほかの話題としては各大陸の東側で多雨があります。気象変動がいよいよ具体的な災害となって各地を襲っています。カカオ豆の高騰は落ち着きつつあるようですがおそらく気象災害により農作物の価格にも影響が出てくるものと思われます。
岸田総理の支持率が上がってきていますが国民はそろそろ政権交代があってもいいのではないかと考え始めているようですね。岸田さんは政策活動費の見直し議論を通じて支持率を上げたいようですが「早期の選挙は困る」と自民党の中からは解散を牽制する声が上がっているとJNNが伝えています。
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