ともだち
今日読んだ詩の中に、「友だち」という単語が現れた。
とくに読むのに不都合は感じなかった。
意味も分かった(ような気がする)。なぜだろう。
僕には「友だち」などいたことがないのに、つまり
見たこともない、言葉だけは聞いたことがある、「友だち」
というものが、どのようなものなのか知りもしないで
不思議な気分にもならずに
どうして「友だち」をやりすごすことができるのだろう。
ことばの謎だ。「友情」は分かる。僕が友情を感じるのは
みんな死んだ人たちだ。みんな、死んだ。
悼むことをやめ、ともにあらねばならない。
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