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PTA体験記ーサウジの石油王にプリウスを売る

フルタイム夫婦
夫 フルリモート → 転職 週4出社に
妻 基本フルリモート → 転職 週1出社に

夫である僕が、PTAの学年代表を1年生でやってみた話。


夫、学年代表に立候補ノ

最初のイベントは4月の保護者会、そこでPTAの役員・係決めが行われる。
無惨様の会議のように重苦しい、誰も口を開かないような会議になっていることが多い、いわゆる恐怖の会議である。

ほとんどの参加者はお母さん側の女性ばかり。我が家は、夫が当時フルリモート勤務だったこともあり、夫の私が参加してきました。

係の簡単な説明があった後、係の立候補を取るという進行。そこでまず違和感があったのが、「それぞれの係にいつ、どのくらいのタスクがあるのかが明示されない」(この理由は後でわかる)こと。

兄弟がいて、PTAに参加したことのあるメンバーには、どの役割にどんなタスクが発生してどのくらい時間がかかるのかが分かるのかもしれないが、兄弟がいない、フルタイムでPTAに積極的に参加した事がない我が家のような家庭には、そもそもの判断基準がないのにも関わらず。困りました。

「学年代表をやりたい方〜?」と、学年の中で最上位の役職から、募集が始まる。

「はい!」 私が立候補しました。 基本、専業主婦のどなたかがやるものだと思っていた様子だった既存の執行部は、明らかに動揺していました。「リモートも織り交ぜてであれば問題ないので、私がやります。それでは仕事があるのでこれが決まれば私は失礼します」と、仕事があったのでその場を後にしました。

聞くところによると、その後は、他の係の立候補者がなかなか出ず、決まるまで大変だったようです。

はじめてのPTA集会

最初の学年代表の仕事は、PTA集会でした。平日のお昼間に小学校に行かなくてはなりません。当時私はフルリモートだったので仕事を調整して参加できましたが、ここでも謎だったのは、「開始時間の明記はあるものの、終了時間が書かれていない」こと。これでは、どのくらいの時間をブロックしなければならないのかが分かりません。

集会はそれほど時間もかからず、2時間ちょっとで終了。主に各学年代表の中で、役割分担を決めることが主な内容で、私はPC操作ができることから、年内に発生するアンケート(Goole Form)を作るタスクを引き受けました。

集会の挨拶や係決めも、全てオンラインやテキストベースのコミュニケーションでなんとかなる内容だと感じました。しかし、オンラインで参加できる環境やリテラシーに差があるようで、オンラインで完結するような仕組みにはなっていないように感じました。

オフラインで集まり、オンラインで貢献する

次の集まりは保護者懇談会の企画でした。コロナ期間に中止されていた保護者と先生の懇談会です。土曜授業の日に開催されます。

懇親を深めるなら酒でも飲みながら・・と最初に思ったのですが、そんな雰囲気ではありませんでした。ただ、お茶菓子や飲み物をせめて出せたらと思い、アイスコーヒーでも作りませんか?と提案しました(私はバリスタです)。

毎年同じことをするのではなく、PTA運営側の特技を活かしてより良い会にしたいと思ったのですが、こちらの取り組みは実現できませんでした。

ただ、頭ごなしに止めるというよりは、できる方法はないかを他の役員の方も検討してくださり、嬉しかったです。純粋ないい方々が集まっている、と感じました。

その後は大きなイベントはなく、数回Google Formでアンケートを作っただけでした。

オンラインで行った秋のPTA役員会

秋のPTA役員会はオンラインでした。初回もオンラインで可能だと思いましたが、オンラインで実施してみると内容的には問題ないのですが、PCから参加の方、おそらくスマートフォンから参加の方、操作方法が怪しい方など、リテラシーの差を感じました。

秋にはその他に、勉強会のお茶出しやPTA対抗バレーの手伝いなど、謎のタスク募集があったのですが、私の働き方が変わり、フルリモートではなくなっていること、任意での募集だったので、全て参加しませんでした。

冬のオフラインでの総会も土曜日開催だったのですが、仕事の出張と重なってしまい不参加となってしまいました。

流石に不参加が続いたので、春の土曜日開催の集会には参加して、午後の6年生卒業記念の出し物のお手伝いに参加しました。追いかけっこ(逃走中)を全力で行いました。卒業生の思い出になったならば良いのですが。

なぜ必要な時間が明記されなかったのか

最後の仕事として、次年度の役割を決めるための希望役を問うアンケート作成、役員表作りをしています。基本オンラインでの対応です。

次年度の役割を決めるアンケートで、「どの役員や係がどの時間帯に(平日・休日・日中・夜)にどのくらいの仕事量があるかを明記したらどうですか?」と提案したのですが、確定はしていないから、と採用されませんでした。

私のPTAの状況だと役員や重要な役職はほとんど専業主婦の方が担当されています。そのため、平日日中の時間はほぼ無限に投入できるという状態にあります(もちろんご調整いただいていることと思います:感謝)。

そのため、「タスクの発生する時間帯や時間数」の事前告知については、重要性が低いのです。フルタイムの共働きだと、時間の捻出の難易度が高い「平日日中の時間帯」リソースをほぼ無限に持っているのです。

サウジアラビアの石油王に「燃費のいい車はどれだ?」と聞いているようなものです。

PTA会長からPTA役員へのお疲れ様会も開催していただきましたが、日程は平日金曜日のランチタイムでした。これに文句は出ないのです。

投入する時間に対してアウトプットが明らかに低いベルマーク運動が継続していることも、このためだと思います。インプットがほぼ0と考えられていれば、ベルマークだって立派な係ですし、単純作業で済むので好きな方がいるのです(活動自体を否定致しません)。

フルタイムの共働き用と思われる、平日昼間以外の時間帯で成立する係も、役員や重要な仕事以外で用意されており、今のやり方(平日のオフライン、時間効率は考えない)を続けるために、そこに制約がある家庭は、そのあまり重要ではないタスクを引き受けることでバランスが取れるようになっています。

しかしそのために、子供にとっていい地域の環境を整えるという目的に照らし合わせて、明らかに必要のないアクティビティや活動が続けられていることへの疑問を解消できませんでした。(PTA対応のバレーボール大会、光るキーホルダーの配布、ベルマーク集め・・・)。

オンラインとオフラインのハイブリッドで、どうやってパフォーマンスを最適化するのかといった共通の課題感を感じた1年間でした。

結論:

結論、フルタイムで出社の会社に勤めていても、学年代表はできます。フルリモート勤務であれば、余裕です。他の保護者とのつながりや、学校とのつながりのメリットは大きいです。PCスキルなどオンラインでも貢献できます。

但し、PTA全体のパフォーマンスを高めることは、1年ではできませんでした。専業主婦層とフルタイム共働き間のハイブリッドでパフォーマンスを最大化する事ができませんでした。

もう少し貢献をしたいと「新年度も何か手伝える事があれば何なりと」というPTAのLINEを送ったところ「今年度残り少ないですが引き続き、よろしくお願いします。」と返信がありました。非常に悲しい気持ちです涙。私は、想定外で厄介だったのでしょうか。

(PTAの活動を推進してくださっている皆様、地域の皆様、いつもありがとうございます。)私のような働き方のものでも、役に立てる関わり方を模索できればと思っております。


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