神話

体調が悪く
仕事を休む。
吐き気と発熱、ダルさ。

目を使うのもきついので、

音声で
国立歴史民族博物館教授の
仁藤敦史さんと落合陽一の対談を
聴いていた。

飛鳥時代と仏教伝来が
トークのテーマ。

仏教は538年、欽明天皇の御代に
百済から公伝されたものとされる。

面白いのはその理由。
百済は仏教が人を救うからと
何もボランティア精神で
日本に贈ったのではない。
百済が日本の上に立つために
戦略として伝えたとのこと。

仏教は単に宗教であるだけでなく、
思想、建築技術、医学等を含む
学術・文化の
総合パッケージだった。
つまり、
国家のOSたり得るもの。
それを日本に伝えることで
百済が支配下に置きやすくするのが
目的だった。

歴史はある意味で支配層のもの。

話は奈良時代に成立した
「日本書紀」にも飛んだ。

その中で三韓征伐が
語られている。
日本が新羅、高句麗、百済を征伐した。
その三国の上に日本は立つと
記されたもの。

この史実は無かったのだが、
奈良時代の貴族は
この文献をもとに学んでいたので、
以降、朝鮮半島への優越感が
芽生えたとされる。

これもまた
支配層が作り出した歴史観。

神話がいかに
集団心理に作用するか。
そして、
その効果を
頂点に立つ者達が熟知して
活用してきた歴史が面白い。
というか、うまく活用できた者が
支配者となり得たのだろう。

キリスト教なんか
きっとその最たるもの。

ふと思うが
学級経営もそれに似ていて、
支配下に置こうとは
全く思わないけれど、
何か共通になり得るストーリーを描き
ある程度信じさせないと
特に6年生なんか直ぐに
バラバラになる。

神話メーカー的な素養も
この仕事には必要かな、と。

何の仕事もそうか。

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