フェイブルマンズ/スティーヴン・スピルバーグ監督
スティーヴン・スピルバーグ監督の「フェイブルマンズ」を見る。自身の幼年期から映画の道に進むまでの日々を家族との関係を軸に描いた作品だ。1946年生まれで、76歳のハリウッド映画界きっての巨匠は、何を思ってこの小さく親密なテーマで映画を撮ったのか…。なんだか少し悲しい気分が残る映画でもある。なお物語の細部においてはフィクション的な要素が少なくないと思われる。
「フェイブルマンズ」は、クリスマスのイルミネーションが灯らないユダヤ人の一家フェイブルマン家の物語だ。父バート(ポール