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hideonakane 映画日記

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中根秀夫の映画日記。美術家です。ふだんFBに書いているものをまとめ直して公開します。基本的に映画館でしか映画は見ません。
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記事一覧

さらば、わが愛 覇王別姫/チェン・カイコー監督

チェン・カイコー(陳 凱歌)監督の「さらば、わが愛/覇王別姫」を見る(英題はFarewell My Co…

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11日前
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遺灰は語る/パオロ・タヴィアーニ監督

パオロ・タヴィアーニ監督(1931年生まれ)の「遺灰は語る」は2部構成になっており、ひとつ目…

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3週間前

僕たちの哲学教室/ナーサ・ニ・キアナン監督|デクラン・マッグラ監督

ナーサ・ニ・キアナンとデクラン・マッグラ両監督による「僕たちの哲学教室」を見る(英語タイ…

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1か月前
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ウーマン・トーキング 私たちの選択/サラ・ポーリー監督

サラ・ポーリー監督の「ウーマン・トーキング 私たちの選択」をみる。内容の過酷さが注目され…

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2か月前
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怪物/是枝裕和監督

是枝裕和監督が2018年に「万引き家族」でパルム・ドールを取った時、多くの人が映画館に足を運…

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2か月前
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聖地には蜘蛛が巣を張る/アリ・アッバシ監督

アリ・アッバシ監督の「聖地には蜘蛛が巣を張る」を見る。アリ・アッバシは1981年にイランで生…

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2か月前

ジャン=リュック・ゴダール映画祭 その1

去年2022年9月にジャン=リュック・ゴダールが亡くなったのは衝撃だった。1930年生まれ91歳のゴダールは自殺幇助(安楽死)を選択した。ゴダールは「フランスの」映画監督といわれるが、両親ともにフランス系スイス人でフランスとスイス両方に国籍がある。スイスでは判断能力があり利己的な動機を持たないという条件でそれは合法だという。 ゴダールはパリ陥落後の1940年に家族とともにスイスに移り住んだが、それは彼のパリとの距離感に少なからず影響を与えたと考えられる。映画のロケ地としても

トリとロキータ/ジャン=ピエール&リュック・ダルデンヌ監督

ジャン=ピエール&リュック・ダルデンヌの「トリとロキタ」を見る。去年2022年のカンヌ国際映画…

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4か月前
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オマージュ/シン・スウォン監督

シン・スウォン監督の「オマージュ」を見る。1960年代の韓国のまだ女性映画監督が珍しい時代の…

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5か月前
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フェイブルマンズ/スティーヴン・スピルバーグ監督

スティーヴン・スピルバーグ監督の「フェイブルマンズ」を見る。自身の幼年期から映画の道に進…

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6か月前
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すべてうまくいきますように/フランソワ・オゾン監督

フランソワ・オゾン監督の「すべてうまくいきますように」を見る。オゾン監督とは旧知のエマニ…

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6か月前
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没後60年ジャン・コクトー映画祭

ジャン・コクトー(1989〜1963)はもちろん多方面に傑出した才能を持つが、映画を見るのは今回…

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6か月前

ウェンデリン・ファン・オルデンボルフ「柔らかな舞台」

美術のことはいつもはここ「映画日記」には書かないけれど、今回は東京都現代美術館で行われた…

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7か月前
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百年の夢/ドゥシャン・ハナーク監督

ドゥシャン・ハナーク監督の「百年の夢」を見る。1972年に共産党政権下のスロヴァキア共和国で製作され、1988年までの16年間、輸出禁止とされていたドキュメンタリー映画だ。スロヴァキアの辺境の地に住む老人たちの日常と、彼らの言葉を集めたこの映画は、日本では翌年の第一回目の山形国際ドキュメンタリー映画祭で上映された後、92年に劇場公開されたという。今回はデジタルリマスターで30年ぶりの公開となる。 随分と古い話となってしまったが、ソビエト連邦がペレストロイカを始めたのが198