『確実性の探求 (The quest for certainty)』 (Dewey, 1929) の新訳
4年前(2018年)に出たのが下記の翻訳書です。
デューイ[著]・加賀裕郎[訳]『確実性の探求』(東京大学出版会)
いい訳本だなあと思います。
デューイの主著の一つ、"The quest for certainty" (Dewey, 1929)は、今まで邦訳が2回公刊されていましたが、今回の訳でようやく理解がかたまってきたことも多いです。
訳者でいらっしゃる加賀裕郎先生の著作『デューイ自然主義の生成と構造』については、僕は長年ファンとして愛読してきました。
訳書『確実性の探求』には、「傍観者的認識論 (The spectator theory of knowing)」に対する批判的考察があります。とりわけ、以下のくだりはとても勉強になります。
ここでいう傍観者は、『プロセスモデル』(Gendlin, 1997/2018)で言えば、第1章の「傍観者の環境(spectator's environment)」(岡村心平さんのnote記事より)というときの傍観者に相当するのかもしれません。あるいは、同書第4章の"idealized observer" (Gendlin, 1997/2018, p. 34) に相当するのかもしれません。いずれにしても、そんなことを考える刺激になります。
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