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【書評】人生の授業-奴隷の哲学者(エピクテトス)

”ストイック”に生きる - ストア哲学の第一人者でもあるエピクテトスの金言を漫画も使いわかりやすくまとめた良書。

「我々次第であるもの」「我々次第でないもの」の境界を見極め、
「自分の裁量の範囲内にある物事」にだけ自分の欲望の対象を限定する
「禁欲」について指南してくれる本


【抜粋】気になった本書からの金言

  1. ・ストア派の基本戦略は「我々次第であるもの」と 「我々次第でないもの」の境界を見極め、「自分の裁量の範囲内にある物事」(我々次第であるもの)にだけ自分の欲望の対象を限定(禁欲)し、それを実践する。

    他人は自分にどうにかできるものではない。あなたが望んで良いこと、「それは自分ができることのみ」である。態度の悪い上司を変えることはできないが、自分がその上司に接する態度を変えることはできる

    何がやって来ようと それから利益を受けることはできる
    ・ 出来事そのものに善悪はない地震や豪雨だって、自然のメカニズムで生じているのだから、それ自体に善悪があるわけではない

    先入観にとらわれず曇りのない目で事実と向き合うことこそ、我々が唯一できる出来事に振り回されない方法
    ・どんなに辛い状況に見舞われても自分の意志だけは自由にできる
    人々を不安にするものは事柄それ自体ではなくその事柄に関する考え方
    ・ 不安や悲しみから脱却する道は「自分がどういう考え方をしているか」という徹底した自己反省
    負の感情は自分でも意識しないままに、自らの「判断」が作り出している
    自己欺瞞という言葉は、辞書によると「自分で自分の心を欺くこと」
     自分の良心に反する言行をすること
    あらゆる関心は自分の心に向けるべき

    失ったではなく返したと考える。 所有しているものは初めから自分自身の外側にあるものだから、所詮いつかは失う可能性がある

    ある行為の善悪は行為者当人が何を意図していたか、動機や目的が決定的に重要。我々は他人の行動の表面だけを見て、その意図を正確に見抜くことなしに、軽々に行為の善悪を判断するわけにはいかない

    他人をも自分をも非難しないのが教養のできた者のすることである

    常日頃から自分の感情をあたかも第三者のような目で観察する習慣を身につけるのが良い
    ・我々は自分の子供を産み育てることを通じ、 後になってから自分の出生を推測しまた親を見取ることによって自分の終末を先取りして想像する
    ・エピクテトスは「君は演劇の俳優である」と言っていて、自分に与えられた役回りがたとえ端役や悪役であったとしても喜んで受け入れ、監督や演出家の創作意図を正しく理解し、その都度その役にふさわしく、見事に演じきることが大切だと言っている


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